人妻シリーズ 番外編1

  • ジャンル:恋愛・結婚
当ログには、性的な描写及び表現が多々含まれておりますので、18歳未満の方並びに高校生の方はご退場下さい。
また18歳以上の方であっても個人差がありますが、人によっては不快に感じる場合がございますので、このことをご承知置きください。

このログはフィクションであり、 登場する人物、団体は実在のものと一切関係ないと思います。




 
 ~通り過ぎて行った女  真紀~
 


十数年も昔の話になる・・・順平が、あるカルチャースクールに通い始め、そこで真紀という女と知り合った。
 
真紀は順平と同じ32歳。 真紀の第一印象はいたって地味で、容姿もどこにでもいる普通の主婦といった感じであった。 長野県出身の真紀は、名古屋の大学を卒業すると同時に付き合っていた、富山県出身の彼と結婚し2人の子供がいる。 
趣味が高じて順平の通うサークルに参加しつつ、講師兼事務局の手伝いをしているが、国立大学を出ただけあって頭の回転が早く、特に物事の教え方や段取りは非常に手際よく、また好奇心旺盛な女性だった。
 
順平が入会して2ヶ月が過ぎた頃だった。
その日は仕事の終わりが遅くなり、1時間以上遅刻してスクールに出席した。

スクール終了時間の21時となったが、遅刻してきた順平は予定の工程を終えることができずに時間の延長を申し入れた。 その時、意図せずにスクールの事務局をしていた、真紀が順平の居残りに付き合うかたちになった。

そもそもサークル参加者の9割以上は主婦やOLなどの女性であり、順平のような男性は異色の存在で珍しかった。


それまで、真紀とは挨拶程度の会話しかしたこと無かったが、経験豊富な真紀は、順平に工程のポイントを親切丁寧にアドバイスした。

アドバイスに混じり、他愛のない雑談をしながらも、真紀の的確なアドバイスのお陰で手際よく進み、20分ほどで終わったが、雑談はそのまま続いた。
 
真紀「私、手作りパンが趣味で、特にサンドイッチが得意なんですよ」

順平「俺 サンドイッチ大好きなんです。 真紀さんが作ったサンドイッチ食べてみたな」

真紀「じゃあ 次回作った時に持ってきますね」
 
この程度の社交辞令的な話しはよくある事で、順平はどうせこの場限りの話しであろうと思い特に気にも留めていなかった。
 
 
2週間後、スクール開催の前日。
事務局から着信が入った。 電話の主は真紀だった。
「突然電話してすみません。 今、パンを焼いているんです。 順平さんはサンドイッチの具材は何が好みですか?」とスクールとは全く無関係の用件だった。
 
スクール当日、予定の活動を終えると、真紀が順平のところへ大そうな紙袋を持ってきた。
 
真紀「これお約束していたサンドイッチ 作ったので食べて下さい」

順平「なんかお願いしたようで悪いですね・・・ ありがとうございます」

真紀「木下さんの為に腕によりを掛けて作ったので自信作です」

順平「あれ~そんな事を言って良いんですか? 明日の朝、早速いただきます」
 
サンドイッチを自宅に持ち帰るのも、妻の誤解を招きかねないと思い、スクールの帰り道、紙袋を開け口に運んだ。
 
はっきり言って美味い! 
 
「サブウェイ」のサンドイッチよりも美味い!
 
パン生地の食感も柔らかすぎず、硬すぎずで、順平の好物であるハムエッグの塩と胡椒の味加減が絶妙だった。
 
順平は、サンドイッチの入ったバスケット容器を返す際、御礼にと花柄のハンカチを買い贈った。
 
そして、また2週間後のスクール当日、真紀はお休みだったので事務所に容器とハンカチの入った紙袋を置いて行った。
 
翌日、見慣れないメアドからメールが届いた。
「真紀です。 容器受け取りました。 何か気遣い(ハンカチ)をさせてしまった様で、すみませんでした。 大切に使かわさせてもらいます」
 
順平は、何故メアドを知っているか気になって返信をした。
 
順平「サンドイッチ 美味しく頂きました。 お世辞抜きで美味しかったですよ。 ところで何故、俺のメアドをご存知なのでしょうか」
 
真紀「すみません。 私が勝手にスクール事務局に登録されている名簿を見て送ってしまいました」
 
事務局に出入りできる立場を利用したようで、順平は真紀の行動に悪気はないのだろうが、その行動に少し不愉快さを感じた。
 
 
これをきっかけに真紀とのメールやり取りが始まり、最初は、他愛の無い挨拶程度の短いメールだったが、やがて真紀のスクール内での人間関係の愚痴やお姑さんの不満話しなど、段々と私生活を含む濃い内容の話しへと膨らんでいった。 どちらかと言えば真紀が一方的に送り、順平が相槌を返す・・・そんな内容だった。 そして2週間に1度のスクールに合せて真紀はサンドイッチを作ってくるようになった。
 
そんなメールやり取りを繰返す内に、真紀の性経験もおぼろげながらわかってきた。

真紀は、いわゆる“できちゃった婚”で、しかも旦那となった彼が初めての相手。 さらに初体験から3度目のセックスで妊娠したらしい。 2人目の子供が産まれると、やがてセックスレスになった。 セックスレスになった事に特に抵抗はなかったが、カルチャースクールに通うようになり、主婦仲間と夫婦生活について話しを聞くうちに、自らの夫婦生活にギャップを感じ始め、身体を求めてこない旦那に対する不満と、自分に女としての魅力が無いのでは・・・という自己嫌悪感が心の中に陰を落としていた。
 
そんな真紀に対して順平は「真紀さんは魅力的だよ 俺が独身ならアプローチしていたのになぁ 残念だよ」と女心をくすぐるジャブ打ちメールをした。
 
 
そんな順平がサークルに入会し4ヶ月が経過した8月の連休前、真紀からメールが届いた。
 
「おはよう 今日も暑いですね  8/12から主人と子供たちは実家に帰省します。 私は行きませんので2日間独身で~す」と意味深な内容。
 
順平は真紀が暗に何を言わんとするか察知できたが、それに気付かぬフリをして「良かったですね。 2日間 有意義に過ごして下さい」と素っ気無く真紀の期待を裏切る返信をする。
 
そして2日後、再び真紀から「8/12 もし良かったらドライブに連れて行ってください。美味しいサンドイッチ持って行きます」とメールが届く。
 
順平は心の中で小さくガッツポーズをして「真紀さんが作ったサンドイッチ食べたいと思っていたんですよ」と返信する。 

サンドイッチよりも真紀を食べてみたい・・・
 
そうとなれば話はトントン拍子に進み、8/12 10時 JR〇〇〇駅に迎えに行き、真紀のドライブ リクエストに応え、濃尾平野が一望できる伊吹山ドライブウェイで山頂にある展望台に行くことになった。
 
 
そして当日・・・生憎その日は九州地方に台風が接近していて、その影響で朝から本降りの雨・・・そして午後から大荒れの天気予報。
 
JR駅で真紀と合流し、改めてこの天候で伊吹山に行くのか?と尋ねると「行ってみたい」と強い要望なので渋々、車を伊吹山へ向けた。
 
そして、伊吹山ドライブウェイの料金所に差し掛かると、料金所の集金員のおっさんが、「もしかしたら途中で通行止になるかも知れませんよ」と助言してくれるが、「その時はその時じゃん」と前向きな真紀の言葉に背中を押しされ、そのまま山頂を目指す。
 
ドライブウェイを半分くらい過ぎた辺りから、雨風とも強さを増し、ワイパーを最速にしても効かなくなってきた・・・

叩きつけるような雨音に加え、車体を揺らす強風に恐怖を感じ、二人は言葉少なになってきた。
 
下山する為にすれ違う車はいても、登る車は1台だけ
 
 
ドライブウェイ終点
 
 
山頂の駐車場に着くと、お盆連休の観光シーズンだというのに、乗用車は3台ほど・・・おまけに売店の入口は台風対策で板打ちされて営業終了。 人の気配がない
 
標高1200mにある山頂駐車場は、雨雲の中にいる訳で、もの凄い早さで雨雲が流れ行く
 
四方八方から打ち付ける風雨は、まるで自動洗車機の中にいるような感覚
 
流れ行く雨水を眺めながら、真紀と順平は顔を見合わせ「これじゃ外に出られないね ココでサンドイッチ食べようか」と、広い後の座席に移動して、手作りサンドイッチを広げた。
 

今まで運転席と助手席に離れていた二人が、フラットな後部座席に移ると、二人を隔てる物はなくなり、一気に距離が縮まった。

二人でサンドイッチを食べ始めると、やがて微妙な空気が流れ始め、いつもならすんなり喉を通るサンドイッチが通らない。
おまけに食欲も失せてきて、たくさん作ってきてくれたサンドイッチが余ってしまった。
 
真紀:余っちゃったね 美味しくなかった?

順平:そんなことないよ、なんか緊張しちゃってさ 喉を通らないんだよ

真紀:・・・・・・
 
無言な反応で、さらに微妙な空気が車内に充満する。
 
真紀:こ、紅茶持ってきたから飲みますか?
 
ドク!ドク!ドク!と順平の胸の鼓動が高鳴り、真紀に聞こえてしまうのではと心配がよぎる。
 
真紀が「はい」と紅茶のペットボトルを差し出すと、順平は紅茶ではなく、差し伸べた手を掴み自分の方へ引寄せ、抱きしめた。
 
真紀の身体は硬直し「あっ!」と手に持っていたペットボトルがポトリと床に落ちた。



次章は、ソル友さん限定公開となりま~す (o^-')b グッ! 


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