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岡林 弘樹(オカバ)

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カリマンタン釣行記Vol3「楽園」

  • ジャンル:釣行記
僕、高田、仲間3人を乗せているバイクの集団。
全員合わせれば10人近い大所帯だ。


色がそれっぽいので勝手に「エヴァ」と名付けたオヤジの運転するバイクに、バービー人形の様に乗せられてしまった僕。


そして違うオヤジのバイクには高田が乗っている。


両手は荷物でほぼ埋まってしまっているぞ。
唯一動かせる2本の指でエヴァに必死でしがみ付く。



逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ・・・。



予想以上に急発進したエヴァに早速振り落とされそうになる。



本当に大丈夫なのか。
まだ旅は始まったばかりだぞ・・・!!
























カリマンタン釣行記Vol3「楽園」























「速ええええええ!!!!」




村の林道を猛スピードで駆け抜けるバイク。
もはや景色を見る余裕もない。


こんな刺激的なアクティビティは久しぶりだ。



アップダウンが激しくて、もはや
玉ヒュンなんてもんじゃない。



肝ヒュンである。



途中落ちてる岩や、道に空いた穴を猛スピードで避けながら走行する。



振り落とされないようにマジで必死なのだ。




鬱血しまくりの指二本。


がんばれ俺の指!
まだ走り始めたばっかりだけど。





















20分くらい走った後、隣の村に到着。
ここで、何やら釣りをするための手続きをするらしい。



しばし休憩だ。
もうかなりしんどいんですが。



諸々の手続きを終えて、再び走行開始。




まぁ言えば、この旅路はここからが本番だったのだ。






















「ドドドドドドドドド!!!!」



こぶし大の石が転がりまくった砂利道を60キロくらいで暴走するエヴァ


だいさんしんとーきょおおおおお!!!!


完全にダートコースじゃんコレ!



普通のバイクが走る道ではない。


エヴァでもこれはやりすぎだ。


そして時折大きくハンドルを取られるバイク。


これ、コケたら死んじゃうねー。
と思いながら再びバービー人形になる僕。



そんな道が数十分続き、いよいよ生きた心地がしなくなった時。


















今度は超絶アップダウン。



しかもアップもダウンも
ありえないくらい深い溝(もはや谷)のすき間を通って行く。



そして、その道の横はガチの谷底だったりする。



そんな道を二人乗りで、しかも爆走するなんて。



これあれだわ。




   不運   と  っちまうやつじゃね?
(ハードラック)   (ダンス)
 


















マジで一回、後ろに落ちそうになりましたが。
そんな不安も的中することなく。
1時間ほど走り続け・・・。





















「到着だ!!」




え?なんて?
到着って言ったぁ・・・・???




そもそも俺生きてるの???




目前には。
広大な「目的地」が広がっていた。






「うわあああああ来たああああああ!!!」





高田と顔を合わせ、喜びを分かち合う。
(主に無事怪我なく辿り着けたことに対して)



目前の圧倒的なロケーションに感動を隠せなかった。













これはやばい。













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絶景である。
思い描いたロケーションを遥かに上回るインパクトだ。



流石にこの光景に興奮を隠しきれない僕達!





「遂に楽園きたで!!」




などとワクワク満載である。










早速水辺まで降り、荷物を置いて釣りの準備に取り掛かかる。



さて、今回狙う魚を説明だが。
まぁ言えば
バガリウスヤレリだ。


バガリウスといえば多種に渡りアジア圏を中心に広く生息し、アクアリストからの評価も高い魚である。


もちろんこのカリマンタン島も例外ではない。


そして、チルの今後のツアーに繋がる可能性のある魚である。


こうして今回の開拓調査があるわけだ。








この場所では滝の直下の深みが一番良いポイントらしく、そこにミミズを餌にしたぶっこみ仕掛けを何本かぶち込む作戦だ。




















ふと横を見ると、荷物を置き、既に準備を終えている村人達。


ちなみに、滝に到着してから僕達は完全に無視されている。笑


そして、5人くらいの村人が同時に動き出し、一目散に滝の下へ向かっていく


あれ?もしかして一番良いポイントに入っちゃうのかな?
なんて思いつつ、まぁ大丈夫だろ~と準備を進める。













今回のガイドに一応、仕掛けについて話しかけてみる。


俺「どんな仕掛けがいいの?」



ガイド「は?知らんわ」


俺「え・・・。オモリとかこんなんでいいんですか?」


ガイド「知らん!好きにしろ!!」





そしてガイドは自分の仕掛けだけを準備して釣りに向かうのであった・・・。





え?ほんとにガイドさん??
僕ら完全無視過ぎない???


てか案の定、村人も一番いいポイント入ってるし。


変な話だけど。
一応お金で契約してる部分だし、こっちも仕事なのでその辺はちゃんとして貰いたいところではある。


まぁ。
ガイド経験の薄い人達であれば作法が分からないのは当然かもしれん。
ここは教育も兼ねてイチから説明するしかない。


準備の出来た僕達は、皆に色々説明して滝の下の良いポイントに入らせてもらった。









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滝近い。

近すぎるwww


音と飛沫がハンパではない。



あまりにも飛沫が凄いので一瞬で身体がビショビショになってしまった。



たたみ一畳分くらいの小さな岩に俺、高田、村人2人とひしめき合いながら釣り開始。


説明したが、村人はどうしてもココを譲る気は無いようだ。



文句言っても仕方ないので、ひしめき合いつつ釣り開始。













更にキツイのは足場だ。



コケで滑りまくるので、裸足でないとマトモに歩けない。
そして微妙にデコボコしているので強制足裏マッサージ状態。



めちゃくちゃ痛い。



更に村人がミミズの入った泥を岩の上に捨てていくので、それを踏んだ瞬間に、完璧にグリップを失ってしまう。




そして村人は言った。




「ここから落ちたら死ぬぞ!」




いやいやwwww



これはアレだ。
氷ステージを歩かされるマリオの気分だなこれ。
















しばし釣りをするが反応は無い。
飛沫のせいで濡れた身体は既に冷え切っていた。



その上、昼飯をまだ食べていなかった我々。
もう15時にもなろうといったところだが、冷え切った身体を温める為にも一度休憩することに。


というか、飯っぽいものが用意される雰囲気が全く無いんだが。
普通、ガイドを雇えばその辺りは当たり前に用意される物だと思ってしまうが・・・。



そう思っているとMARCEL達が獲ってきた魚をさばき始めた。
どうやら僕達に振舞ってくれるらしい。





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とはいえ、全然手馴れていない。
魚は微妙に柔らかい枝に刺され、トロ火加減の位置で支えられている。








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いつになったら火が通るのだろう。




一向に焼ける気配もなく。
仕方ないので火加減も怪しいまま食べる事になった。





うーん。
モチャモチャする。
個人的な話、このハンパラという魚の食感はあまり好きではなかったりする。








そんな感じでしばし休憩しつつ。







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村人が獲ってきた魚の中で目を引いた魚。









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アジアンレッドテールの近縁種で、クリスタルアイキャットフィッシュというらしい。
フォルムなどはあまり変わらないが、見ごたえのある魚だった。















そして釣り再開。
夕刻になり、滝の近くで竿を構えるのは寒すぎて無理と判断し、やや滝から離れた場所で釣りを開始した。




俺と高田、並んで釣りをしていると、近くの岩場の上に村人が竿を出し始めた。



そして、微妙にクロスさせるように俺らの打ち込んだポイントの近くに仕掛けを投げ込む。



ちょっとメンドクサイなぁ。
そう思いつつ、言いに行くのも面倒なので放置しておいた。






しかし、この村人。
ACIDMANというバンドのドラムの人にめっちゃ似ているのだ。




見た瞬間から曲が脳内再生されるくらい似ている。





なので僕達はこの村人を
「アシッドマン」と名付けることにした。




























しばらくすると。


高田のロッドに魚からの反応が!


一気に慌てる俺達。


糸ふけを取って合わせを入れる高田。
そして確かな魚の反応!!


ファイトを開始する高田。










しかし、ここであの伏線が回収されてしまうのだ。








ファイトの途中。


高田の掛けた魚と、アシッドマンが投げ入れた仕掛けが絡まってしまったのだ!


やっぱりこうなるか・・・!



その瞬間に脳内再生されるACIDMANの曲。




God damn!! I damn!!
(歌詞ね)



それを見て。
えへへ、みたいな様子で悪びれることのないアシッドマン。



いやいや魚ついてるから!!




はやくなんとかしないと!!!!
















フッ









あ・・・。









魚、バレる。

















なつかーしき日ー あのあかつきー

涙おちる!ただサラサラと!!!













ただ、うなだれるしかないのであった・・・。













千載一遇のチャンスを逃してしまった我々。



その後、意地になって結構粘ったが、身体をキンキンに冷やしてしまうだけだった。



もう夜だし。
真っ暗である。



まぁ、魚信があったということは、なにより大きな自身に繋がった。
今日は村に戻り、明日体制を整えてもう一度来よう。





こうして、今日は帰路につくのであった。











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ここから、来た道を帰ることになる。
しかも夜行で。


今度こそ死んじゃうかな?と思ったが。
必死にしがみついて無事に生還。



死にそうな思いも、二回目になるとなんだか慣れてくるもんだ。
























明日は滝のそばで野営を行う為、村には帰らない日になる。
色々と準備を行い、晩御飯をしっかりと食べて明日に備える。







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晩御飯は今日も安定。
疲れ切った僕らは、食べた後何をしたかも覚えていない程にすんなりと寝てしまった。



昨晩はワールドカップ見てて夜更かししたしね。
今日はじっくり療養じゃ。




明日はどんな一日になるのだろうか。


またアノ道行くのやだな。


不安と期待が混じりつつ、眠りについた。












カリマンタン釣行記Vol3「楽園」~終~
次回へ続く・・・。

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