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【密巻き論争に終止符を】トラブる原理を深掘り

  • ジャンル:釣り具インプレ
ライフワークめばる。
お久しぶりです、げじです。

22ステラに続き
'23ヴァンキッシュに密巻きが搭載
かなり挑戦的な機構であることは公式でも明かされており、実際のユーザーからも賛否の声が多数あると思います。

様々な憶測が飛び交う中
論点が違うだろ?って内容が多いな…
と感じている方は沢山居られるかと。

本ログではそんな混沌とした議題を
【密巻き論争に終止符を】と題し
第三者視点で、誰にでも納得して頂けるような形でお送りしたいと思います。ご質問あればいつでもお受け致します。それでは。


【目次】
1.トラブルの内容
2.本機構のメリット
3.トラブルの原因①〜リール編〜
4.トラブルの原因②〜ロッド編〜
5.トラブルの原因③〜キャスト所作編〜
6.対策方法




1.トラブルの内容
一度もトラブったこと無いが???
という方も、こちらからぜひ。

よく耳にするのが
・バックラッシュの増加
これに尽きると思います。
他にもラインのスプール食い込み等々見受けられますが、とりあえずまとめて言えば上記でいいかな、と思います。
某ミレニアムステラで一旦諦められた理由も同じ。皆様の所感通り、やはりトラブルと紙一重な機構であることは間違い無いです。

では、そこまでして何故シマノは挑戦したのか…



2.本機構のメリット
密巻き機構を搭載するに当たって
大きなメリットが3点あります。それが
①放出ループの安定による飛距離&アキュラシー向上
②ドラグ力の安定
③オシュレート側のローギヤ化による巻き感の向上

個人的なこと言うと
①…
飛距離の伸びは体感としては微妙ですが、物理法則的には伸びない訳がない…です。(正直、ロングストローク化の方が何倍も貢献度高いのでワカラン!!)
キャストループ安定によるアキュラシー向上については、空気抵抗の大きなリグをお使いの方は実感として現れている方は多いかと。

従来のオシュレートでは、スロー映像を見ると、スプールの下へ向かう時と上へ向かう時のループの幅のバラツキがよく見て取れると思います。スプールからの放出抵抗、と考えると良いと思います。簡単に言うとこれが小さくなってます。

②…特にドラグの出始め、スプールを回す方向のベクトルが軸に対して垂直であればあるほど安定するのは事実で、実際気持ちいいです。気持ちいい、以上の事はワカリマセン(個人的感想)

③…ローギヤほど巻き始めのレスポンス良いですよね。そう、同じです(雑)
ハンドルへの入力が、今まで2%オシュレートに持ってかれてたのが0.5%になりました!みたいな。数字は適当ですがそういうこと。
オシュレート速度が遅くなったことで重心位置の変化が少なくなった、という方も居られますね。私は常時スリーフィンガースタイルなのでスプールがクソ重い訳でなければ何も変化がna(以下略)



3.トラブルの原因①〜リール編〜
この機構で何が一番厄介かと言うと
・ピョン吉
そう、バックラの主たる原因であるピョン吉が起きやすいことに有るのです…
オシュレート速度低下は、巻き込みテンションの低下に直結します。これはシマノさんも大いに問題視しており、アンチツイストファンの構造改良もその対策だと思います。
スプールの上下運動によって巻き込み時にラインにテンションが掛けられている、と言ったら分かりやすいでしょうか。その運動が極端にスローになるわけですから、瞬間的にふわ巻きを起こしやすいのは明らかなのです。
キャスト→ベールリターン直後にテンションが掛かっていないor極端に弱いテンションで巻き取るタイミングが有ると…その時スプールの上限に巻いてるタイミングだと…容易に想像できるハズ。
まぁ、そこは所作の問題が大きいのです。後ほど詳しく




4.トラブルの原因②〜ロッド編〜
これまで、リール側の放出抵抗が減った、というお話をしてきましたが、ここでロッドのお話。
特にチョークガイドの件です。コレも大事。
スピニングロッドは、バット側から幾つかのガイドで、キャスト時のラインの放出ループ(螺旋状のアレ)を徐々に抑える役割を果たす、チョークガイドなるものが有ります。扱うラインの種類(主に自重&比重)によって適正なリング径、チョークガイドの個数を決める必要があるのですが…
エントランスガイド、=バット側最初のガイドですね。コレが小さすぎると、リール〜エントランスガイド間でのラインスラックが出やすいのです。リール側の放出抵抗が下がっているのにガイドでブレーキが掛かっている状態。PE主流となった現代の竿ではガイド径がめちゃくちゃ小さいモノが増えてますが、個人的には必要最低限の径は必要で、ちゃんと収束考えて設計した方が飛距離を伸ばしやす(以下竿屋の愚痴なので略)
そう、巻き始めにスラックが出やすい、つまり竿側がふわ巻き、ピョン吉が起きやすい状況を生み出している可能性がある、という事です。




5.トラブルの原因③〜キャスト所作編〜
ああコレも大事。
巻き始めにテンションが掛かりづらくなっているゆえに起きやすい事象
①ラインがラインローラーまで到達せずに巻き始めている→スプールエッジにラインが乗る
②ふわふわな状態で巻いちゃってる→そりゃバックラもするわよ

もうここまで言ったら分かるはず。
ちゃんとトラブんない程度のテンションは掛けて巻きましょう。それに尽きます。何でトラブル起こすの?って疑問な方はそもそもココをクリアしているので、トラブルなんて起こらないのですよ…




6.対策方法
①スラック処理は適切に
②フェザリングも適切に
③チョークが適切な竿を使おう
③シム調整等トラブルの元になる要素は全部消してから使おう
④できればオートリターンを使おう(ちゃんとラインローラーまで一瞬でラインが誘導される仕組みになってます。反対の手でベール戻してる人はベールの位置にラインが残ってる可能性アリ)
⑤それでもダメならワンチャンシマノさんがラインローラー角度とかの設計をミスってる可能性を信じる

これで世の中の密巻き論争全部消し飛ぶじゃろーと思ってたが、、、あまりに長文になりすぎたので今後細かいところ向き不向きとかを小出しにしようかと思います。

「「「リールは正しく使おう」」」

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