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『ビーニーのメバルスピン』開発経緯3年分

  • ジャンル:日記/一般
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こんばんは。岩井です。
前々回の掲載の時にお約束しました、開発経緯について記します。3年分なのでかなり長くなります。ご容赦下さい。
以下、気になった方だけ読んで下さい。
 
 
3年前、愛知県知多半島の豊浜漁港で、足場の高いところからメバリングをしていました。
34のダイアモンドヘッドにレインのアジアダー必殺クリアをセットして、良く釣れていました。
これに自作の金属ワイヤー製ジグスピナーを付けて投げてみます。
ピックアップギリギリで1尾メバルが釣れました。
これでメバルにもジグスピナーは釣れると確信しました。
しかし。
後に福井や三重で試しても、このジグスピナーでは一切釣れませんでした。
研究は一年頓挫します。
しかし、ジグスピナーで釣れたあの一尾が忘れられません。
ジグスピナーがダメなら、スピナーベイトは?と、思いましたが、スピナーベイトをすっ飛ばしてアラバマ作りに走ります。
バス用のアラバマを転用しましたが、釣れません。
サイズを小さく自作しても、釣れません。
リトリーヴすると、ボイルしていた海面が一瞬にして静かになります。
明らかに魚が嫌がっています。
形に問題があると考え、ヤジロベエやモビールのような形にしてみますが、釣れません。
「ワイヤーの金属の色かな?」
そう思って、ワイヤーが光らないように黒マジックを塗ったり、スレッドを巻いたりしましたが、釣れません。
万策尽きた頃、「ワイヤーを透明にしたらどうだろう?」
「だって、クリアーのワームが釣れるくらいだから…?」
試行錯誤の末、フロロカーボンを円にして、透明パイプで半円分覆って強度を出した、写真のようなヘンテコなアラバマを作ります。
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で、釣れました(*^^)v
 
「そうかぁ、ワイヤーが透明でないとダメなのかぁ…。そんな素材あるかなぁ…」弱りました。
 
でも、偶然が助けてくれました。
ステンレス線を釣具店へ買いに行った時、その横にそれはありました。
「硬質PCトップ 軽量無垢トップ ストレート」(ダイシン)
ヘラウキ製作用のPC無垢トップでした。
早速買って帰り、ボディをワーム刺しするタイプのスピナーベイトを作って試してみます。
釣れた!!ヽ(^o^)丿
強度も申し分ない。ポキンと折れない。透明。弾力がある。
魚が嫌がらず、素直に喰う。
2018年春のことでした。
 
そこからそのままスピナーベイトの開発が進みます。
「ボディを研究しなきゃ。」
初めは魚皮やフラッシャー、マイラーチューブでボディを作っていましたが、水に漬けるとボディのボリュームがダウン。
ヘッドが大きく、ボディが小さくなると、バランスが悪くなって釣れません。
ジグヘッドワームのヘッドとワームの間に隙間が出来ると釣れないのと同じです。
しかも魚皮は水に付けるとワイヤーにまとわりつき、ちぎれることも。
そこでマイラーチューブ単体でボディを作ると安定して釣れるようになりました。
 
「ヘッドは縦が普通だけど、横にしたらどうなんだろう?」
やってみたら、フラッタリングフォールして、キャスト後のフォールバイトが頻発しました。
自宅の風呂場でエバーグリーンのデルタフォースという古いスピナーベイトに、平たいワームをセットしてをフォールさせてみます。
結果は同じでした。(^_-)-☆
「底面が平らだとフラッタリングフォールする」でした。
『フォールバイトを獲るなら、ヘッドとボディ形状はは底面を平らにするといい』と、決まりました。
しかしマイラーチューブボディに何を詰めて底面を平らにすれば良いか?
 
これも偶然が解決してくれました。
たまたま机の上に置いてあった、ボディの柔らかいスッテ。
何で出来ているんだろうと思って、分解してみたら、透明な柔らかい素材。シリコン?PVC?
セメダイン社の特殊接着剤PPXで接着できる難接着材でした。
恐らくシリコンか?
カッターナイフで切り難いし、ワイヤーハリスを切るハサミでやっと加工出来ます。
後に半田ゴテで焼いたら綺麗に加工できるようになりました。
これでヘッドの鉛は横に、ボディのシリコン?底面は平らになりました。
それをマイラーチューブで被せてみます。
下から覗くと、、、ピンクにスケスケ。スゲーヽ(^o^)丿
ギラギラでスケスケ!? 開発テーマになりました。
 
少しさかのぼって2017年晩秋。
友人からハゼクランク用の赤針フェザーフックを作って欲しいと頼まれ、幾つかパターンを作ってみました。
「テストもやってきて…」なんて言うもんで、メバルでテストしてみました。
メバリング用のシンペンに、自作フェザーフックを取りつけます。
結果、赤針は夜のメバリングで意味無し。
フェザーも意味無し。
しかしその中に冗談でトラウトガムを巻いたフックが、ワンキャスト平均5バイト。
トラウトガムがメバルに効くことがわかりました。
そしてこれがメバルスピンのテールに転用されました。
 
2018年4月。
アングラーズマーケットでATTICの高洲敏春さんと暫しルアー談義。
「スピナーベイトにスカートはなくても釣れるよ。」
と、教えて頂きました。
で、実験。
鉛ヘッド+スカートボディタイプのスカートを無くすと釣れませんでしたが、ヘッドとボディが鉛でベイトフィッシュライクに作り込まれたもともとスカートの無いモデルは釣れました。
ワームを装着するタイプのメバルスピンを作って、ワーム有りと、無しでの比較は、ワーム無しは全く釣れませんでした。
つまり、スカートがあろうが無かろうが、魚っぽくないと釣れないことがわかりました。
スカートのあるスピナーベイトは、スカートでボディを表現しているのだと。
では、メバルスピンのフック周りのマイラーチューブを巻き留める部分は、どう処理すべきか?
魚の尻尾をイミテートし、タイイング後にマイラーチューブを解いてスカート状にフレアさせた方が、魚から好反応でした。
 
目玉は?
フェイスブックのハンドメイドグループに渡邊さんという方が見えて、目玉の綺麗なジグヘッドを作っていらっしゃいました。
「どうやって作っているんだろう?」
釘の頭にUVレジンを垂らして表面張力で半球にし、紫外線で硬化させてつくる。
ならば、ボディがケイムラ柔らか素材なので、目玉もケイムラにしよう。
ヘッドもケイムラにしたら、釣れなくなりました。
ケイムラはちょこっとが良いようです。
アルミホイルにケイムラ塗料を塗り、ポンチで抜き、釘の頭に置いて、UVレジンを垂らして、紫外線硬化で目玉の出来上がり。
 
使っているうちにヘッドのマイラーチューブが削れてくる。
どうしよう。
ボディは軟らかいままにしたいので、ヘッドだけ3回ウレタンディッピング。
 
ブレードは?
ゴールドブレードは錆びる。金針は錆びるものが多い。
これを個人では作れないしなぁ…。今後の課題。
 
スレッドは?
透明にしたいから、鮎のナイロン根巻き糸で。
アッパーアームを立てるためには、このナイロンスレッドで斜交いを作る独自タイイングで解決。
 
そんなこんなで、30個製作。
30個という数量も、NATIVE加藤クラフトの加藤さんの製作スタイルをモデルにさせて頂きました。
加藤さんからも学ぶことが多かったです。
 
いろんな方の助言を頂き、魚という先生に意見を伺いました。
細かい部分が変更になる度に釣行し、比較研究。
偶然が重なり、アイディアとパーツが付加される度に、釣れるようになりました。
諦めず、努力し、研究し続けました。
以上は私なりに研究してきた答えです。
諸説異論反論あると思いますが、飽くまで私見とご理解下さい。
 
 
メバルスピンの開発はご協力頂いた皆様のおかげであり、
皆様あってのメバルスピンです。
感謝。
 
2019年2月5日 岩井一郎

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