第一回 小笠原諸島 母島遠征 その2

2日目

午前5時 僕たちは莫大な荷物を抱えて港に向かう
手早く準備して出船
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船上より名礁に臨む

海況悪く、名礁サワラ根は今にも沈みかけている。

移動

そして渡礁
まずはルアーで釣り開始

数投目…
ピックアップしようとしたミノーを20kg級のGTがゆったりと追いかけてきた
思わぬ出来事に心臓が止まりそうになる

しかし食うことはなくチャンスタイム終了
現地の仲間がフカセ(高橋哲也さんの釣りを想像してください)を始めるというので見学すると
あっという間にヒット!

しかし様子がおかしい

「あかん、かじられとる!」
5bbfyap894f9xy42h75o_361_480-973572e0.jpgしっかりと下半身を食べられたアオチビキが上がってきた

今まで映像でしか見たことのない現場に僕たちのテンションは上がる

そしてフカセ釣りスタート

早速同行者にヒット
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バラハタ
現地ではチギと呼ばれるこの魚、中々のパワーファイターである。極めて美味。

そしてついに僕にもヒット

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実測9kgのアオチビキ
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南方では一般的なこの魚、海の鯉みたいな見た目だが圧倒的なパワーの持ち主である。

その後も色々釣れ続けていると
僕が一際大きな魚信を感じる。
しかし様子がおかしい。
最初猛烈なツッコミを見せたかと思えば次の瞬間水面に猛ダッシュしてくる。

あ、絶対サメ付いてる。

水面に現れる魚体が赤い
???
コクハンアラだ!!!サメ付きだし!!!
慌ててサメから引き離そうとして無理をした瞬間…
フッと軽くなってしまった
バーブレスフックの使用がアダとなる

しばらく放心していると、仲間が再びコクハンを見つけたらしい
すかさず餌を投入し、口元まで運ぶ
呆気なく食い付くコクハンアラ

彼はナイロンスタイルで戦う。その太さ実に30ポンド。巨大魚と戦うにはあまりにも細い。
しかし慣れた手つきで魚を浮かし、キャッチ。
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堂々の10kgである。

口元をよくよく見ると…
あれ?針穴がある…

さっき僕の餌に食いついてサメに齧られそうになってたやつだった(なんてアホなの…)

にしてもナイロンラインを用いたフカセ釣りのスタイル、めちゃくちゃ難しそうだけどカッコいいなぁ

潮が止まったので瀬替わり
朝方潮を丸かぶりしていたサワラ根に乗る。
ルアーに反応なく、また餌取りも多いためフカセもままならない。
しばらく昼寝をして…

「おれサワラ根で昼寝したけど、お前は?」

はい。そして瀬替わり間近…
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バラフエダイが来てくれた。
沖縄ではアカナーと呼ばれるこの魚。とにかく美しい。
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小さくとも憧れの魚を手にし、最後の瀬替わりをする。

到着して早々、フカセをしていた同行者の竿が引きづり込まれる
ヤツは10kg近いドラグを振り切り根に潜り込んだ。
力勝負では勝てないと判断したその人は糸を緩めて魚が出るのをじっと待つ。
10分ほど経ったのち、ヤツは動き出した。
最後の力を振り絞って竿を曲げ、耐える。
僕は落水のリスクに備えて後ろからライジャケを掴む。
仲間はギャフを片手にその瞬間を待つ。

そして一際大きな魚体が浮いてきた。
コクハンアラだ。しかもデカい。
実測12kg
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最初の一匹とは違い、黒々とした魚体がまたカッコいい。
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僕は居ても立っても居られなくなり、1人磯裏に移動した。
30mほど離れたところに仲間がやっているのが見える。そして釣り開始。
残りのエサがどんどん減っていき、残り3匹になった時

いきなり走り出すライン
初期ドラグは6kg
圧倒的な初速の中、なすすべなく出されていく
慌てて体制を整え、ドラグを上げる
約10kg
まだ止まらないのでハンドドラグも掛けて渾身の力で止めに掛かる

遠くから見ていた仲間曰く実際は数秒だったらしいが、永遠にも思えたそのファイト後

ヤツは少しずつ泳ぐ方向を変えてジワリジワリと浮いてきた。
すかさずポンピングに入る。
仲間がすかさず磯を飛び渡ってサポートに来てくれた。
竿じりが腹に食い込むが痛みは感じない。

そして浮かび上がる巨体

ギャフ打ち

2人掛りで磯にずり上げる
絶叫しながら手を握り合っていた。

実測16.79kg

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堂々たる魚体に暫し言葉を失う

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なんとか持ち上げて記念撮影

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なんも言えねぇ…

一生忘れることのない魚に出会うことができた。
一生忘れることのない感動を体験できた。

最高の魚を手に、この日の釣りは終了した。

これだから釣りはやめられない

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どんな魚でもそうだけど、全力で浮かした魚を仲間にランディングしてもらって握手する瞬間
あの瞬間が堪らない

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次回!最終日。海況悪く磯に乗れない我々は船から大物を狙う。仲間の竿が絞り込まれ…上がってきた魚は日本記録級!?




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