❻シーバス釣りのショアジギングへの応用について

1月下旬となり、気温は2~5度、水温は12度以下となり、北風も強く吹き、釣りにはより厳しい状況となる。12月まで通っていた海峡の長波止や岸壁では、この時期になっても未だにショアジギンガーが多い!でも全く釣れなくなっている様子で、ベイトも鳥も確認できなくなってしまっていた。
 
今は、自分が見つけた地磯に、大量にマイワシが居る状況。とにかくその数が多い。
12月下旬頃から、他の堤防等での青物についての釣果等、釣具屋に聞いても、ネット情報でも全く釣果が無くなっているのに、ここだけは居る!まさに穴場である。
 
マイワシは体長15cm程度。その数があまりに多過ぎて、青物に追われて地磯に大量に打ち上げられているのも時々見かけるほど。毎朝夕にカモメや渡り鳥等が大量に飛んできて、鳥山が出来、海中からのボイルや鳥のダイビング等も見られる。このお祭りは、結局3月中旬まで続いた…。
何故ここの場所だけに集中しているかと言うと、自分の推測では、❹に書いてある通り「魚の住みやすい環境」が今この場所だからという事。その場所は、季節毎に変わるという事。
 
シーバス釣りとは少し違うのか?ベイトが沢山いる場所に青物が集団で入ってくるので、他の場所よりも多くベイトが居る場所をいち早く見つけ出し、その場所へ行かないと釣れない…。シーバスは居着く個体も居るという事。ここが違う点なのか?まだ理解できていない。
 
見つけた地磯では、ベイトが居るのを結構な頻度で確認はできるが、釣れるタイミングで釣行することは、スケジュール上難しい。
というのも、この地磯では、自分の見立てでは、朝マズメ、最干潮から上潮に転じる、流れの走り出す瞬間で、同時に南や西の風が吹く時(風速3~4mがベスト、強すぎても弱すぎてもダメ)が釣れる時間となっている。これのどれが欠けても釣れないのである。その釣り座釣り座で釣れるタイミングというものはあると思う。
 
例えば夕マズメに、最干潮からの上げ潮に転じる流れの走り出す瞬間でもだめだったし、朝マズメでも干潮がらみでないと潮位の関係で釣り座に立てなかったり、近い場所で釣行が出来ても、反応すらないのである。朝マズメも、夕マズメも問題なく鳥山が出来たりボイルはあるのにである…。風の影響も強く、この地磯の地形では、南や西の風が適度に吹くと、早い流れが岸に近付き、ボイルが近い場所で起こるので届く範囲で狙えるという事にもつながる。
ベイトは居るも、いつでも釣れるという訳ではなく、釣れるタイミングというものがある。
 
それらすべての条件が重なったのが、1月の最後の日である。
同じく朝マズメ、いつもの地磯。前中潮初日、南西の風3m、干潮が7時で転流が8時、満潮12時、最強流速は10時で西流れ8.6㏏、水温は10.5度。で、気温は1度。寒い…。
 
タックルは、前回の反省を生かし、ロッドは同じでリールを24セルテート6000HにPE2.5号、ショックリーダーをナイロンに変更し60lb(14号)に強化、3.5mのロングリーダーとする。
ライントラブルを避けるためスペーサーを試してみたが、自分の性格上面倒くさいのでやめ、PEに直接ナイロンリーダーをFGノットで結ぶ。それでもトラブルは今まで全くない。
 
ショアジギングでは一般的にトラブルを防ぐ為、スペーサーが必要らしいが、フロロカーボンショックリーダーではないし、自分のロッドの先径(2.4mm)の太さ等では問題ない様子。FGノット連結部のコブも、リーダーの長さを調整してキャスト時にリールとバッドガイドの間にある状態にし、リールに巻き込まない程度にしている。たまたま問題ないのだろうな…。
 
ただし、ナイロンリーダーについては、シーバス釣りの時から劣化が早いと感じており、一日の内でも長い時間使うと、ランカーシーバスが釣れた時に、7号なのに突然切れることがあった。ショアジギング用は14号と太い事もあり、いきなり切れることは無いと思うが…。一応気を使って、2~3時間の釣行で、都度新しい物に交換する様にはしている。フロロよりは安価だし。
 
さて、現場に着くと未だ水位が低く、釣り人は誰も居ない。以前と同様小さなサーフの奥の前回釣れた釣り座に入る。
ただ、水位は低くても以外に波が高い。ジグを色々と試すが反応ない時間が続く。
転流後、85gのノーマル撃投ジグ投げると、以外に流れがあるのを感じる。西流れなので沖で右側に流れる。
 
そうこうしているうちに、手前にイワシの大群が入り水面がざわざわしつつ、ここより100m程度離れたサーフの対岸側で何度も鳥山が…。移動したい…。ここには鳥はあまり寄ってこないし、こっちで30分しても何もないので行ってみるかと決心する。
 
ここでの鳥山はいつも潮目に沿って岸と平行に出ており、いつも同じような流れがあるという事かな、と思いながら移動する。
場所移動をすると、鳥山が沖の方へ遠のいてしまう…。その距離岸から200m以上ある。まあ届かないなと思うが、ボイルもあったので水面下~中層レンジが重要だと思い、ジグではなくプラグを選択。
 
バレットファスト140s(グローベリーチャート)を投げる。いつもよりかなり水位が低いが、先程大きな船が通ったせいか、突然のビッグウェーブで波に飲み込まれそうになる!危ない危ない!
だが、そのビッグウェーブの後、鳥山がいきなり広範囲に広がり、若干岸まで近付いてきてもいる。
 
いつのまに鳥がこんなに集まったのか?あっというまに数百匹の鳥山が目の前に広がり、興奮度MAX!やばい!あちこちでピーピー鳥が鳴き叫び、潮目に沿って鳥が次々に突っ込んでいる!水面下に青物が居ると予想、こういう時の為に作戦を練っていたミノーの出番とばかり、さっきからバレットファスト140s投げているが、イマイチ鳥山まで届かないので、そろそろ飛距離の出るモンスターショット125s(キビナゴ)にしようか悩むも…。
 
鳥山がより近付いて来てはいるな、と感じる。なのでシーバス釣りと同様、魚がいて興奮状態の時にはカラーも大きさも少しでも目立たせた方が釣れると思い、投げ続けてているがやはり届かない…。
 
だが続投していると、着水から数メートルでバイトがあった!その直後である、最初は根掛かりかと思ったが、グングン下に突っ込もうとする躍動感ある魚だ!
万が一ヒラマサであったらボトムに走るので怖いと思い、ポンピングで寄せるも、魚が重過ぎてロッドがイマイチ非力な気もした…。何とか寄って来るも主導権は若干あっちだなとも思った…。
 
魚が岸まで寄ってきて岩と岩の間で粘って隙間に入っていく、しかもデスロールしている…、ラインブレイクしそうであった…危ない。なんとか岩と岩の間を通してランディング。80㎝5キロオーバーでも、ヒラマサではなくブリだったので、まあ楽。それでも疲れたが…。
ブリの体表に、デスロールした際にラインのぐるぐる巻きになった跡があったので、何かしらナイロンラインで良かったかなとも思えた。

https://x.com/seabassangler2/status/1885149356279685560
 
これがもしヒラマサだったら…多分ボトムに向かって急降下していくだろうと思うので、どうなっていただろうか?でも、ナイロンリーダー14号が3.5mもあれば、大丈夫かな?ロッドは…もう少しハードな方がいいのか?
 
その後も、とにかく鳥山数百匹が乱舞している!まだまだ釣れそうだが、自分はもう年齢的にも、先程移動もしたし、この1匹だけの釣果で体力をかなり消耗している…。鳥山を見ながら納竿…。ただ、その5分後位には鳥山が消える。チャンスは一瞬だったようだ…今回はジグ不発。
 
刺身とブリしゃぶにする為捌くと、胃袋から新鮮な18㎝程度のまるまるとしたマイワシが数匹。青物たちは潮目沿いに逃げまどうマイワシの大群を、海面下から水面まで追い上げて狩りをしている様子であった。それを上から鳥達が狙っている、典型的なパターン!人生で初であった。
 
次回は2月編。真冬に突入するも、まだまだ釣れる…。
 
 
タックルデータ
〇DAIWA オーバーゼアグランデ99H(プラグ 30-80g・ジグ 30-100g)
〇DAIWA 24セルテートSW6000H
〇サンライン SIGLON PE×8 40lbを300m
〇サンライン システムショックリーダーNY 60 lbを3.5m
 

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