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もう狙えない 3

  • ジャンル:釣行記
 
寒さに目覚めると、辺りは朝靄に包まれていた。
早春のリザーバーは、相変わらず水の音しか聞こえない。
 
薄っすらと着く全身の水を払い、ガイドにラインを通して針を結んだ。
 
改めて明るくなった沢を見て、バックウォーターへ近づく為にそっと砂礫が作ったシャローへと入る。
 
せっかく一晩かけて馴染んだんだから、出来るだけ静かに釣りがしたい。
ヒザほどの水位に違和感がなくなるまで、タバコを吸いながら時間をつぶす。
 
4月ならば騒々しくシャローではたく鯉も、まだこの水温では居ない。
例年ならその鯉と、羽虫と桜の花でタイミングをうかがうのだが、そういう生命感の在る水辺には程遠いバックウォーター。
 
2本目を吸い終わる前に、大き目のワームをフルキャストして、クロス気味に流芯へ放り込む。
 
人差し指でサミングしながら、出て行くPEラインを眺める。
 
やがてそれは自分の下流に来て、バックウォーターに溜まる流木の下へともぐりこむ。
 
まだラインを張らない。
ココで巻くと、ワームは浮き上がり、バスは違和感を覚えて口を使わなくなる。
 
渦巻く流木のもっと向こうまで。
水温が少しでも高い、反転流の外へ。
 
一回ロッドを捌いて糸を出す。
それからベールを戻して横方向へ張る。
 
浮きやすいラインを沈め、流れに逆らいだしたワームの重みがロッドへ乗る。
 
その瞬間に、ひったくる様なバイト。
4000XGのギヤ比をフルに使い、急いで余分な糸を巻き取り大きく合わせた。
しかし、帰ってきたのは魚の重みではなく、フックがずれた大きなワームだけだった。
 
たぶん、数年前の自分なら獲っていた魚。
バイトが出る前のライン処理が、僅かに遅かったのだ。
 
 
陸に出て、昨晩焚いた焚き火へ、改めて火を入れた。
川原に寝転んで見上げる空は、明らかに春の兆し。
 
やがて対岸の岬に現れたのは、昨日ランチを一緒にとった彼だった。
朝早くの用事って、やっぱり釣りだったか。
 
大きく手を振っているところを見ると、私が入ることを予測していたのだろう。
はっきりと見て取れる笑顔からは、なんともいえない自信が溢れていた。
きっと、釣られたのは私なのだ。
 
久し振りに良い釣りをさせてもらえた。
だけど、もう自分は狙うことが出来ない魚が居ることを知った。
 
古き友人に感謝。
 

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