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▼ リップ強度(ルアー開発日記⑬)
- ジャンル:日記/一般
あれ?
No13と14が入れ替わっちゃった。
まぁいいか。
さて、リップ折れる恐怖症をお持ちでしょうかw
No13と14が入れ替わっちゃった。
まぁいいか。
さて、リップ折れる恐怖症をお持ちでしょうかw
リップ付きミノーにはお約束のリップ破損。
まぁ、ミノー大好きな私も、少なからず気持ちは在ります。
割れるので有名なミノー、幾つか在りますね。
まぁ実際に割れるけどw
ただ、俗に言われている、「割れるから売れるというメーカの陰謀説」には、個人的な意見としては否定的です。
物凄い速度でロッドから射出されるプラスチックが、そりゃぁコンクリートに当たればどんなのでも割れます。
それをある程度想定してでも、割れない様にする努力は、物を作ってる側はやってます。
その結果、アクションとの天秤にかけ、ギリギリを狙った結果が製品なんじゃないだろうかと。
だから、アングラーとして、ある線までは受け入れることも必要でした。
つうか、どんなものも、橋脚だのなんだのにぶつけりゃぁ折れるって。
ただ、その中で、折れやすいか折れにくいかは明確にあるんだから、折れるならぶつけなきゃ良いのではないのではないかと。
今は作る側だから、言える事じゃなくなっちゃいましたけどね。
昔は正直、そう思ってました(笑)
さて、「割れ易い」は2種類。
1つが形状によるもの。
これは「薄いとかぶつかり易い」という部分で、「リップという形」はかなりの確率で当てはまります。
しかし似たような形状でも、割れ易いリップが在るのも事実。
その理由の多くは、「部分的に薄い」がほとんどですが、まれに「厚みを保っているのに割れ易い?」と言うのも、あるにはあります。
これは角度・幅とウェイトバランスが何気に影響しています。
「どの角度からぶつかるか」と「ぶつかった時に加重がかかりやすい形状」ですね。
簡単に言うと、ボディーの幅・高さ・全長よりも出っ張ってるほど、「リップからぶつかっていく確率が増える」から割れ易い。
当然ですが、ルアーのボディーが割れるのも、同じ理屈が働いています。
ルアーの中に様々なリブがあり、ボディーの厚みが均一には絶対になりません。
ソコにウェイトが入るのですから、どういう角度でどうぶつかるか(飛行姿勢)・・・もある程度決まってしまい、たいがいが同じ部位から割れますよね。。。
仕方ないのです。
ただ、「割れにくいようにする」という設計思想があるか無いかは、メーカーによって違うと思いますが。
さて、それとは別に、プラスチック射出成形の問題で割れるルアーが、ごくまれに在ります。
射出成形とは、高温で熱して溶けた樹脂を金型に高圧で射出し、冷えて固まったものを金型から取り出す事を言います。
樹脂(プラスチック)製ルアーはそうやって作るのですが、この射出成形とううのは意外と難しい?作業なのです。
なぜならば、樹脂は「温度・圧力・速度・時間」という条件で、形が著しく変わってしまうものなのです。
が、逆に、適切な成形条件を見つけておけば、いつでもそのデータを基に「同じタイムサイクルで、同じ形状の物を、大量に作ることが出来る」のが最大のメリットでもあるのです。
形状ではなく割れるルアーとは、この条件が出ていないものです。
また、昔は良かったけど、最近なんかアクション変わった?とか言うのも、じつはこの成形条件が変わった場合や金型を更新した場合に起きます。
そう多くは無いけど、ごくまれにそういう物があります。
まぁ、ルアーで1/100mmの精度を求める必要は無いのですが、5/100mmだと問題が出てきますね。
これ、冷却時間3秒で変わってしまう可能性がある数値です。
この手の問題は、成形屋は何処で利益を出すか・・・に起因しています。
「成形屋が儲ける」
それは、いかに早く作るかなのです。
大まかに・・・
樹脂を過熱筒に入れる→金型に射出する→金型の中で冷やす→金型開く→製品取る→金型閉めて・・・
という1サイクルの工程が製品1つを作る成形作業なのですが、この中でもっとも時間が掛かるのが「金型の中で冷やす」という工程です。
200度以上の温度で射出された樹脂は、射出直後から60度程の金型に熱を奪われて『半熟状態から固形へ』と変化していきます。
という事は、射出中で金型に流れ込む樹脂の先頭部分は、すでに固化が始まっているという事です。
液体に同じ液体を入れれば混ざり合いますが、固体と固体は混ざり合いません。
その現象が緩やかに金型の中で始まっています。
その為、適切な温度と圧力が条件で出ていない場合、回り込んだ樹脂が結合しないという現象が発生します。
コレを「ウェルド」といいます。
当然ですが、完全に結合していない為に、強度は落ちる事になります。
ただ、コレはどのような製品でもおきているので、程度の話でもあります。
特にドーナツ形状の場合は、射出された樹脂は左右に流れて必ずどこか一点でぶつかる事になりますので、線状のウェルドラインが多かれ少なかれ見る事が出来ます。
形状が複雑になればなるほど、この症状が各所に現れたりします。
また、その時に、収縮と呼ばれる現象が起きます。
簡単に言うと、冷えると樹脂は小さくなるのです。
その冷え方は、製品の厚みによって異なります。
しかし製品の厚みと言うのは均一ではない為に、薄い部分はすぐに冷え、リブなどの厚みのある部分は半熟状態が長いので後から冷えてきます。
また、厚みのある部分は収縮率が大きい為に、冷えていく過程で「ヒケ」という凹みを起こす事が在ります。
その為、金型内に樹脂で圧をかけたり冷却時間を長く取るなどして、形状変化を少なくする努力をします。
それが成形における条件出しであり、品質に直結するとても大事な管理項目となります。
ルアーメーカーで成形機をもってる会社なんて、ほとんど在りません。
多くが金型製作及び射出成形はアウトソースしています。
まぁそれは良いのですが、問題はその成形屋がはたしてどのレベルなのか・・・です。
居るんですよ。
勝手に成形条件を変えちゃう人たちが。
その多くが、冷却時間を短くしようとします。
だって、早く多く作りたいんだもん。
見積もりだした時よりも(爆)
で、あわよくば、成形機や材料まで勝手に変えちゃったり・・・(涙)
成形品の値段は、【材料費】+【サイクルタイム(人件費)】+【検査管理費等】で決めます。
ですから、最初の値決めの段階で出した時間より、早く作ればそれが利益となりやすいのです。
ぶっちゃけ、「バレなきゃ平気!大事なのは品質よりも利益じゃ」って会社が多すぎ(爆)
ちなみに弊社は自動車部品の成形においては成形条件管理項目は50項目ほどになり、そのチェックを8時間に一回はやています。さらにその後に製品の出来栄えチェックを行うのですから、日本製の車が故障が少ないのは当たり前の話しなんですよね。
まぁルアーでソコまでやる必要は無いのですが、正しい条件出しと継続した品質維持の為にも、最低でも出来栄えによる成型品チェックはきちんと定められた方法でやら無いとマズいですよね。
と言う事を考えながら、ただいまリップの試作を着々と行っています。
性能・強度・成形のしやすさの妥協点探し。
ウェイトはほぼ決まったという事で。
今度、各ルアーのリップ破壊強度を調べてみようかな。
「え?このルアー、こんなに?」とか、きっと驚きの数値が出るだろうなぁ・・・
表には出せないけどw
- 2012年9月28日
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