プロフィール

椿原 弘將

欧州

プロフィール詳細

カレンダー

<< 2024/4 >>

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

検索

:

アクセスカウンター

  • 今日のアクセス:5
  • 昨日のアクセス:3
  • 総アクセス数:115223

夢 vol.3



十分に重みが乗った事を確信し、アワセを2発。確実に叩き込む。



乗った!!!





「水深54あるから!ドラグ緩めて!ゆっくりで!」




船長からの指示が飛ぶ。






ホームグラウンドである瀬戸内ではヒラマサが掛かることは極めて稀で、必然的にターゲットとなる青物はサイズによってヤズ・ハマチ・メジロ・ブリと呼び名が変わるブリ族になる。



ラインはPE6号。具体的なドラグ値は分からないが、6号タックルとしては弱めのドラグセッティングだったと思う。
しかし体感としては今迄経験した事が無いドラグ値。

今でこそジギングでメジロクラスを掛けてもビクともしないし、ゴリ巻きで寄せてこれる。が、初めてジギングでハマチを釣った中学2年生の時は「世の中にはこんなに引く魚がおるんか!!」と驚愕したのをよ〜く覚えている。

6年の時を経てその感覚が蘇った。









「ジッ!ジジジジッ!!!」







脇挟みで抱えられたロッド。リールとラインが一直線になっている為直接ドラグに負荷が掛かり、僅かながらリールからラインが引きずり出される。


棒引きするだけのブリ族とは違い、強い推進力を持って下へ下へと突っ込んでいく。





「いやそんな引く??」








ジギングではお馴染みの脇挟みスタイル。MC work'sの上原さんの言葉を借りるなら犬の散歩スタイル。

この状態から、ラインテンションを抜かないように、ロッドに仕事をさせる為にバットエンドをヘソの下に当て、当て、あ、、、


アレ?結構難しいな(笑)
この辺は慣れなのかもしれないが、中々へそ下の丁度いい場所に竿尻が掛からない。こういう時ギンバルあると楽なのかなぁ。



何とかして体勢が整った。




いつかはこの日を夢見て、数多もの釣り番組やYoutubeの動画、ノウハウのDVDを見て知識だけは山ほど詰め込んできたのだ。


心はサンライズの田代船長、BIG DIPPERの怪物福井船長の様に。

動画で何度も確認した様に、ポンピングする際に極力竿を下げず、常にテンションを保ちリールの回転を速め、確実に魚にプレッシャーをかけていく。






hktmenh8m4uzj5ze5u85_920_679-17031d2d.jpg







多分出来てない(笑)











時間を掛けてゆっくりファイトしたこともあってか、ファイトしている時間は非常に長く感じられた。


ファイトをしながら、コレまでの辛かった浪人生活、今まさに叶えられんとしている夢、色々な事が頭を過ぎった。

やっと、やっと、やっと終わった浪人生活。3月からバイトを初めてお金を貯めて沢山の人の協力でやっとこの場所に立てた。長かった。本当に長かった。


気が付けばファイトしながら泣いてました(笑)








暫くして水中にボンヤリと銀白色の魚体が見えてきた。


やはり、と表現しては変かもしれないが、流石玄界灘。透明度が高い。
魚体が見えてから手元まで寄って来る時間が長い。


魚はさほど抵抗する様子を見せず、身体を横に向けながら円を描くようにゆっくりと上がってくる。

この時点でフックの掛かり所を把握。
リアフックがガッチリとカンヌキに掛かり、フロントフックが頰っぺたに追従する様に掛かっている。






ラインが残り5メートル程となった所で脇挟みスタイルにロッドを持ち変える。



ココからはいつもNAKAMARUの名嘉船長に教わった通り。ラインを巻けるだけ、50センチほどまで巻き取り、左脇でバッドエンドを、右手でグリップよりも少し前を持ちネットに誘導してやる。



スローモーションの様に、魚は素直にネットに吸い込まれていった。






「入った!!!」



その後はもうよく覚えていません(笑)
兎に角叫んで、ガッツポーズして泣いてました(笑)








ummn6wdz3w96om33igt8_920_882-92fe2bf4.jpg





感無量




破顔一笑










97cm 8.8キロ

決して大型とは言えないが、良型の美しいヒラマサだった。






横田船長、同船者の方々とガッチリ握手。



余韻に浸る間もなく、直ぐさま投げ続けたものの暫くして潮と風が逆になり、以後魚からの反応は途絶えた。


そのまま納竿。




人生初の玄界灘で1本獲れた。
夢は叶った。


でも又新たな夢、目標が生まれた。生まれてしまった(笑)

今回、釣行に誘って頂いたHさんが釣った16.8キロのヒラマサを持たせていただいた。




9vn7pw2u8cp38gc9bfoe_591_921-9ddec8de.jpg




この海にはまだまだデカいサイズが潜んでいる。
夢はデッカく、30kgオーバー。




夢への第一歩。玄界灘。


身体を作り直して、もっともっと上手くなって、またこの海に挑戦したい。



いつかはトカラ、龍飛、小笠原、与那国、そして世界。



小さな一歩かもしれないが、その一歩を支えて下さった全ての方への感謝の共にこの釣行記を締めたいと思います。


最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。





iPhoneからの投稿

コメントを見る

椿原 弘將さんのあわせて読みたい関連釣りログ