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村岡昌憲
東京都
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▼ よく見ると凄いんです
- ジャンル:日記/一般
今年はカビが凄まじい。
季候も良くなってきたＧＷ明けから我が社にはカビの相談がビシバシと掛かってくる。それは豪華絢爛で有名な旅館や超バブリーな高級ホテルまでもはや悲壮感一杯。とある住宅メーカーの技術センターの人と話したら、カビの相談やクレームがここ３年で数倍に増えたんだそうだ。
なんでそんなに凄いのか。それは住宅の気密化、そしてシックハウス対策の普及が一つ。防腐剤や有機溶剤の使用が法律で規制されたため、今の建材や接着剤はホントに昔ながらのデンプンや自然素材を使っている。昔はすきま風がある家造りだったから良かったけど、密閉した空間で自然素材を使ったらそりゃカビの餌食でしょうよ。
さらに地球温暖化と都心部のヒートアイランド現象が拍車を掛けて、カビにとって世界一住みやすい場所となったのが我が国の首都東京である。
それはもはや培養都市と言っていい。カビの天敵であるタバコのヤニもオフィスや家から消えた。カビの大発生はしばし止められそうもない。
我々は快適さを求めて取捨選択をしてきたはずである。
しかし、その結末がこうだとは。
つくづく自然は森羅万象、とうてい人智の及ぶところではない。
ＧＷ以降、喉が痛くなったり鼻水が止まらない人は花粉かもしれないがカビの可能性もありそうだ。都内のオフィスビルは空調機が相当やられている。乾いた雑巾のような臭気が出てきたらやばい。夏型過敏性肺炎の前兆は気管支の悲鳴。
エアコンのカビを防ぐ方法はただ一つ。冷房時の温度設定は極力低く。コイルが常時濡れていればカビは胞子を飛ばさない。一番胞子が飛ぶ設定は冷媒が断続的に入る温度。それは２５～２８度。いわゆる省エネ温度。
地球の温暖化を防ぐために冷房の温度設定を上げればカビに襲われる。
地球のために死ねますか？その問いはこの夏の我々に突きつけられた。
- 2005年5月15日
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