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関根崇暁

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BlueBlue.jpg 「背中に背負う蒼色は鳥から見た海の色」 「お腹に抱く蒼色は魚から見た空の色」 「BlueBlue 海を愛する人へ―」 「Where's your Blue?」 ima_banner.gif 株式会社アムズデザイン運営のima公式web site。シーバスルアーkomomo,sasuke等の紹介。ルアーテスターの釣行記、コラム等も掲載。

2012年秋、オイカワのフライフィッシングのススメ 

この釣りを楽しむ為に、まずは釣りを魚を知ることから始めたい。

既にご存知の方も多いと思うが、オイカワは東北以南の日本列島に広く分布する、在来種である。
体長は概ね10cm前後、ハヤ、ハエ、シラハエ、ヤマベと地方名は色々あるが、鮎と並び清流の象徴的な魚である。初夏になると、オスは綺麗な婚姻色を強く発して、瀬にて産卵行動をし、群を形成して泳いでいる。オイカワの仲間には、カワムツ、ヌマムツ、魚食性のハスなどがある。

水温の適応力は強く6℃~25℃くらいまで活発に泳ぐので、川が氷結か、瀬切れでもしない限り、周年釣る事が出来る魚だ。

オイカワの食性は雑食性、小さなユスリカなどの水棲昆虫類が主な餌となるゆえ、釣りとしては毛鉤で釣ることが可能な魚なのである。

餌釣りでのオイカワ釣りは数釣りの競技などもあったりして、数を釣る事が目的の釣りだったりもするのだが、練り餌、サシ餌、川虫、毛鉤、ビーズなど色々なもので釣る事が出来る。勿論大型のサイズ15cmクラスになるとルアーで釣れたりする。

さて、その中で一匹を大事に釣り、より楽しむ為に、僕はフライフィッシングを選ぶ。
そもそも、日本古来のこの魚が、フライフィッシングの対象魚として雑誌などで紹介されたのは、今から25年近く前の事であるが、淡水域で釣りを覚えた者には、その存在が身近であるが故に、一見、見落とされてしまう対象魚かもしれない。

実はその釣りの趣、案外奥が深く、ファンは全国各地に存在する。

オイカワのフライフィッシングは、釣に必要な繊細さを磨き、流れの釣りの基本を再確認する為には、最適なカテゴリーだと思う。

オイカワ



ヌマムツ


カワムツ



オイカワの見切り、針の吐き出しの速度は、0.1秒、だから釣った分だけ効果が出る。

それは、僕の知る限り、どんなゲームフィッシュよりも速い、当然、目に見てわかるアタリがあってからアワセをしても掛かる事は無い。確りラインから、リーダー、ティペットまで真直ぐにキャストしなければ、ドライフライでは釣れない。

プロボクサーは、相手のパンチを予測して避けるという。
サッカーのゴールキーパーもどちらにボールが来るのかを予測して左右いずれかに飛び出すという。

オイカワ釣りでは、この動体予測を使いアワセを入れる。

アタリが出ると予測してアワセを入れる。
言葉で言えば、神業に近いが、トーレーニングをすれば誰でも出来る。

動体予測を、フライでのオイカワ釣り以上に、トレーニングできる釣りを僕は知らない。

僕の反応スピードは自動車教習所で図ったら0.8秒だったから、アワセるまでに8回は見切り吐き出しをされる計算になる(笑)
やはり、オイカワだって、小魚だって、魚類は偉大だ。

本来は年間を通してシーバスやマスなどの比較的大型の魚を狙う事も多いが、そんな釣りの本当の大勝負は年に数回の事であり、何時もそんな釣ばかりしているわけではない。

年に数回しかチャンスの無い大事な勝負に、基本的なミスをしない為のトレーニングを色々な意味で大切と考え、この釣りを続けている。

大物狙いの釣りはスケールの大きな釣りになるかと思うが、時にそれだけでは仕留める事の出来ない繊細な一面を兼ね備えている事を、経験を積んだアングラーほど理解をされているかと思う。

魚を探して、丁寧に釣ること。


釣りは、毎釣行、経験地を0にリセットされる、過去にどんな経験があろうが、今日というコンディションは唯一無二なのだ。

無の状態から、一匹に出会うためには、それなりに状況判断をしつつ、足で稼ぐ必要がある。

釣りだけを見れば、繊細さを磨く釣りがオイカワの釣りであるが、オイカワも河川の中で大きく移動を繰り返している。

昨日の群れは、翌日は全く居ないなんて事は良くある事。

釣りに一番大切なものをこの釣りは僕に教えてくれた。実際、オイカワを上手に釣れる様に成ると、どんな釣りをしてもアワセ切れが無くなる。僕の釣行日数は多くは無いから、ある意味、少ないチャンスで結果を出さないと、そのシーズン何も釣れずに終ってしまうことに成る。

どんな釣りでも必要な要素がこの小さなターゲットには詰まっている。
釣りの組み立て方、やりとりが上手くなるから、色々な釣りで、キャッチ率が向上するかもしれない。


実際のフィールド。
こんな水路でもオイカワは生息している。


清流、美しき日本の川。


僕はこんな流れが好みである。

まず、ライズを見つけたら直ぐに近づかず、遠くから距離をおいて徐々に近づく事。
神経質で敏感なオイカワの群れは危険を察知するとすぐに逃げます。



■参考タックル


ロッド:テンリュウ ザ・オイカワ、7ft、1・2番
このジャンルの専用品は少ないかもしれない。過去発売されたものには、UFMウエダのオイカワスペシャル、同オイカワロイヤルなどもある。過去にはウエダも使ったが、現在はテンリュウ。しなやかで短く取り回しも楽、それでいてオイカワのアタリを弾かない、良く出来た竿である、因みに現在は売られていない。僕はテップのガイドを重めのものへ交換して少しダルな竿に味付けをしている。渓流用の7fクラスの2番程度のロッドであれば、何を使っても釣ることに関して問題は無い。

リール:アキスコ エアライト 34
何となく安かったので12年くらい前に購入。

ライン:3M、DT-2(#1でもOK)

リーダー:7x 7.5f (元を30cmカット)

ティペット:7xまたは8x

フック:#18~#26(ドライ・ウエット)

■10月の釣行 1日目


当日使用のフライ、CDCの#20 夏から秋のシーズンはグリーン系の色が良い。



この日の釣行時間は、1時間程度、約10匹のオイカワ、ハスの稚魚が遊んでくれた。


小春日和とは云ったものの、この時期は大抵風が吹いている。
トラブルの無いキャスティングをマスターしなければ、釣りにも成らない。

■10月の釣行 2日目


少し川らしい場所へ、自宅から10分ほど 遠征。

曇天なこんな日は、日中から高活性。


ワンキャスト、ワンヒット。


良い型も少し混じりながら。


流れの緩い場所を流せばカワムツもヒットする。
この日は3時間で30匹ほどを釣った。

オイカワの仲間は、深さや流速でちゃんと棲み分けをしている。
そんな付き場を探すのもこの釣りの面白いところ。

僕にとってのオイカワ釣りは、身近な季節を楽しむ釣りでもある。

釣りに行く時間が無い時、釣りのリズムが崩れて調子が出ない時。
そんな時は、小さな好敵手と遊ぶのが一番。

僕は、シンプルで難しいオイカワ釣りが単純に好き。

小春日和の秋の日になると、何故かこの釣りがしたくなる。

お手持ちの道具で、拘りの道具で、気軽に楽しめる、夢中になれる。

小さな魚にも、情熱を忘れない釣師でいたい。

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