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P5の話 その3




釣りログなのにバイクの話ばかりですみません(^_^;)


では、凄腕メカニックのお話です、、、







エンジンに高性能なベアリングを組む事に関して、実は仲間内では賛否が分かれていました。

「ベアリングだけ良くてもあまり意味が無いだろうに?」
(リールの話でもよく議論になるよねこれ)

確かにベアリングの精度だけが高くても他がついてこなくては本来の性能を発揮する事は出来ません。
とーさくさん如きのペーペーには少々持て余す代物でありますよ(~_~;)


それがですね、、、
P5クラスのベアリングを見事に使いこなす御仁が居られたんですな〜

其の方、全日本選手権を転戦するチームのメカニックでして、超ベテランであります。
元を正せばP5の話もその方から出たものでしてね〜
私は直接面識がありませんのでお話しさせていただいた事は無いのですけど仲間内では羨望の的、憧れの方でした。


さてこの方、神の手を持っておりまして(-_^)
P5クラスのベアリングの性能を遺憾無く発揮させる事が出来るのであります。

P5のベアリングを使う上でネックになるのは他の部品が其れに見合う程の精度が無いって事なんですよね。
其れが神の手にかかるとあ〜ら不思議、魔法がかかるのでありま〜す(^-^)/


まずはクランクシャフト。

2サイクルの単気筒エンジンのクランクは組み立て式になってます。
左右の部品をコンロッドのピンで繋ぐ構造です。
組み立てた時、左右のシャフトの回転軸がピタリと一致すれば良いのですけどなかなかそうは行かなくて、製品毎にバラツキが有るんですよ。
工場はズレが基準値以内であれば良しとして出荷します。
でもそのズレはP5クラスにはちと大き過ぎるんですわ(~_~;)

これをどうするのか?

どついて治すんです、、、(^_^;)

禁断の小突き!
私には到底出来ませんがやり方は知ってます。

もともと組み立てた物ですから修正をやろうと思えば出来ない事はありません。
使うのは銅ハンマーか鉛の塊!!
柔らかい金属を使います。
鋼で無い生鉄って凄く柔らかいんですよ。
金属加工なんかしてる方は良くわかると思いますけど、焼きの入ってない鉄って簡単に変形します。クランクシャフトってシャフトの部分だけを高周波焼入れなので鉄のハンマーで叩いたりしたら簡単に変形しちゃうんです。おまけにクランクウェイトの部分はカバーがされてましてね、、、
だから変形しないように柔らかくてかつ比重の重い鉛なんかを使うんです。

だから何をするの?、、、

そう、ガ〜ンと小突くんです(~_~;)

マジっすか〜?

マジなんです(-_^)
その方はやるんですわ、ガ〜ンと、、、

クランクに振れが在るのは此れを組む時にコンロッドのピンを中心にして何方かにずれているからでしたよね。ですからこのズレを修正する為に片方のクランクを叩いてピンの所をほんのちょっとだけずらして芯を出しをしてやろうって事なんですな。

言うのは簡単ですがやるのは、、、(~_~;)

秘訣は、何回も叩かずに1回か2回でけりをつけるんだそうで
(アドバイスになってないし、、、(~_~;))
どの位置をどの位小突くのか?
経験と勘だけが頼りの正に神技なのであります。
素人がやったらほぼ間違い無く失敗しますな、、、

振れはマイクロメーターのひと目盛りの中を針がチョロっと動く位まで修正されます。
振れが1\100以下ならシャフトの回転軸のズレは5/1000よりはるかに小さくなってますから十分P5のベアリングに対応出来ますな(^-^)/


これをクランクケースに組み込みます。

ここで、彼はなんとノックを全部外してしまうのですよ(^_^;)

ノックって何?(~_~;)

ケースには合わせの位置を決めるノックと言うピンが立ってます。これが普通2個から3個付いてまして、反対側のケースにはそれがハマる穴が開いていて、2つを合わせるとケースが正しい位置にピタリと治るって訳です。
リールにも付いてるでしょ(-_^)

何故ノックが要るのかと言いますと、、、
ボルトを締めて行く時、座金に(ボルトの頭の底面ですな)引っ張られてケースがズレてしまうのを防ぐ為です。

車にアクセサリーを取り付けたりする時、ステーを止めるのにボルトを締め付けると一緒にステーが動いちゃう事よくあるでしょ。アレですわ(^_^;)

そんな大事な物なんで取っちゃうのよ??

彼曰く
「ノックは信用できん」
のだそうでして、、、

ケースの位置決めをする為のノックですが、その位置で左右のベアリングの軸センターが本当に正しいのか疑わしいって言うんですよ。
だからノックを取ってしまって自分でセンターを出すんだと(^_^;)

ケースにクランクシャフトを組み込んだ後、クランクシャフトを回します。ケースに組み込まれた左右のベアリングがクランク軸の芯に対して合っていれば良いのですけどもしズレていた場合、クランクを回転させているとそのズレ分だけケース自体が動いて芯の位置に自然と治まってくるんですよ。
なるほど(-_^)確かにそうですな。
ノックが着いていればズレていてもケースは動かないので芯は出ませんね。
でも今度はボルトを締めて行く時にズレが出ちゃうんじゃないかな?

ここでまた神の手が、、、(^-^)/

シリンダーが乗っかる位置にはピストンを取り付ける為のコンロッドの小端が飛び出しています。
これを軽く摘んでクルクルとクランクを回すんですわ。
でクルクルと小気味良く回しながらケースのボルトをほんのちょっとづつ締めて行くんです。
もしケースがズレたら回転が重くなるから解るのだそうで、、、(^_^;)

ズレるって言っても1000分の1ミリの単位ですよ。当然目で見えるもんではありませんわな。
手の感覚だけでズレを見極めるなんて、、、

正に神技!

ズレたら一回緩めれば良い訳で、最終的に規定のトルクで締めたら出来上がり〜(^-^)/

ベアリングを交換するのにここまでやるんです。
高性能ってしんどいね(^_^;)



昔、昔のお話でした、、、、(-_^)


最近どうなんだろうな〜
バイクも随分電気仕掛けに成りましたしね、、、
全てを数値化してとことん理詰めでやってるんじゃないかな〜
神の手を待ったメカニックさんなんて要らなくなっちゃってたりしてね(~_~;)







改めて感じたのですけど
人の手の感覚って凄いよね〜
良く訓練された手は何百万円もする超精密機械にも勝るとも劣らない働きをしますから(^-^)/

普通の人でもどうしてどうして(-_^)
リール巻く時にコツンだのシャリだのほんの極僅かな違和感をちゃんと感じ取ってるじゃないですか。
(後は其れが気になるかならないかだけで、、、)


クレームだ〜!
ってメーカに出しても解決しない事が多々あるようですからメーカーのメカニックさんには神の手を持った方は居ないのかもしれませんね(^_^;)

最近はメンテナンスの専門店があるようですから
あのリールのカタカタを見事に消してくれる神の手を持った凄腕メカニック、もしかしたら居るかもしれんですよ。

居て欲しいな〜(-_^)









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