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英養日

  • ジャンル:釣行記
【英養日】

英養日とは、自分の趣味や好きな事をして過ごす日の事。
明日への英気を養う休日の事を言う。 -Tomipediaより抜粋-



2015年3月14日。
さぁ今週も、待ちに待った英養日の到来だ。


今回目的地に選んだのは、和歌山県南紀の地磯。
約二ヵ月振りとなる、“荒磯の銀鱗ファイター”ヒラスズキをターゲットに据えた。


実はこの週末こそが、まとまった遡上と活性が上がるであろうと、睨んでいた九頭竜サクラマス。

今週もそちらへ行くべきか悩みに悩んだのだが、今回は何と言っても英養日。

北陸修行は、一旦英気を養ってからでも遅くはないだろうと、南紀に行く決断をした。



当日は昼までの仕事をこなしてからの出発。

夕マヅメから翌朝までの釣行プランを企てていたTOMMYだったが、なんとここへ来て到着時の波はベタ凪予報・・・。


今年一番となる、ポカポカ陽気だったこの日。
(いっそ昼寝でもキメ込んだ方が正解なのかもしれないな・・・。)

そんな事を思いながら、車のハッチにタックルを詰め込んだ。


ちょうどその頃、上空では航空祭を明日に控えた“ブルーインパルス”の編隊が轟音を響かせ、スモークで空に円を描いていた。

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それはまるで、昼寝が正解だと言っている様にも、はたまた士気を鼓舞させられているかの様にも思えた。








いつもの様に四時間程かけて現地着。
夕方の時合いは逸したが、かろうじて波は残っていた。


やはり磯は立つだけで心が躍る。

魚を釣るうんぬんを抜きにしても、波の音を聞き、潮風に当たるだけで
心に英気が宿って来るのを感じる。




それから数時間かけて大場所子場所を問わず、丁寧に探って行ったのだが、例年よりも水温が低く感じられ、ベイトの姿も皆無。
更に魚からの反応も無いまま、あっと言う間に予報通りの凪へと変わってしまった。


(こいつは厳しいな・・・。)


ここで一旦ロッドをオフり、しばし休息を取る事にした。


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3月15日AM4:00。
ここで、今回一緒に竿を振る約束をしていた、釣友の「yohechi」さんと合流。


状況を説明し、波向き等を考慮して少しでも波のある場所へと移動。


二カ所目。

前夜のポイントに比べればサラシはあるものの、それでも本来の在るべき姿には程遠い。


ここでもまったく反応は得られずであった。


しかしここで思わぬサプライズ。

何と沖の黒潮海流付近を泳ぐ、クジラの群れを見付けたTOMMY。


「yohechiさんあそこ!」


「うわ!ホンマや!クジラや!陸からホエールウォッチングやで!」


これには二人共大興奮!


TOMMYは心の中で呟いた。

(クソ(龍涎香)しねーかな・・・)



それから三ヶ所目、四ヶ所目と次々に波の状況に合わせてランガンして行く。


そしてこの四ヶ所目に入った磯で、待望の魚からのアタリがTOMMYの体を貫いた。


波は低く、サラシも殆ど皆無の状況。

沖からのセットを待ち、波が磯に当たって薄いサラシが広がる。


そのここぞというタイミングに、狙いのスリットの払い出し部分にルアーを送った。


「ガツン!」

『おおっ!食った!』



が・・・

一瞬のフッキングの後、一発の首振りでフックオフ・・・。

錆びたフックを嘲笑うかの様に、黒い尾鰭を一瞬出した後、そのままヒラスズキはまた水中へと消えていった。


(やっちまった・・・。)




その後も数ヶ所の磯を回るも、この日魚からの反応があったのはこれっきり。



それでもTOMMYは満足していた。


ベタ凪、上り潮、澄み潮、加えてベイトなし。
ヒラスズキを釣る上で一つもまともなファクターがない中で、魚を食わす事が出来た。

それも、今まで釣果を得た事がなかったポイントで。


初めてヒラスズキを釣ってから、五年が経とうとしている今、引き出し、スキル、そして安全面と、全てにおいて自分でも成長を感じる。


磯でも、“釣れた”ではなく“狙って獲る釣り”へ。


そんな確実な進歩を感じた釣行であった。



何より、あの素晴らしい南紀の海で過ごす一日。

クジラや海ガメが目の前を泳ぎ、

青物のスーパーチェイスに狂喜し、

心通じる釣友と共に、一日竿を振る。


これぞ、最高の英養日だぜ!


磯山をへつり、歩きに歩いて消費したエネルギーを補充すべく、最後に潮岬タワーでがっつり「まぐろカツカレー」を食べて、いつもの如く睡魔と闘いながら帰路に就いた。


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英養日とは・・・

自分の趣味や好きな事をして過ごす日の事。
明日への英気を養う休日の事を言う。 

ただし心の英気は養えるものの、体はこの上なく疲労する。 

-Tomipediaより-



きっとその日の夜は、あの“ブルーインパルス”の轟音にも負けない程の爆音が、寝室に響いていた違いない。

 

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