【緩々なボートシーバスライフ】言葉の軽重

最近訃報が多い気がします。若い頃は自分が気にならなかっただけで人は亡くなっていたんだろうけど。

星野さんが亡くなって、今度は衣笠さん。基本判官びいきな自分ですが、何故か野球だけは巨人ファンな自分にとって二人は

敵役

ではあったけれど。自分が年を取るにつれプレー以外の情報も耳にすることが多くなった今では、尊敬出来る方々でした。

この二人、共に人格的にかなり優れてるという話はそこかしこで耳にします。自分が共通して共感出来たのは言葉の使い方。

星野さんが原さんが一次政権で詰め腹切らされた時に掛けた言葉は、後に復帰して3連覇に繋がったと思ってます。

衣笠さんは山際さんの「江夏の21球」の中で詳しく書かれてますが、日本シリーズの大詰めでテンパってる江夏さんに掛けた言葉が有名ですよね。

自分が感銘を受けたのはもう一つの方のこれも有名な話。連続試合出場の記録を刻んでる最中にデッドボールを受けて骨折した次の日の話。左肩肩甲骨を骨折しながら翌日代打で出場し、三回

フルスイング

して三振に倒れた後の談話。一回目はファンのため、二回目は自分のため、三回目は西本君のため振りました、と。

痺れました。

西本君とは、言わずと知れた前日当てられた投手。西本さん、この言葉に相当救われたんじゃないかな。

西本さんも数年後には江川さんと張り合って沢村賞取ったり、日本シリーズで熱投したり、トレードに出されて20勝したり

大成

したと言っていいと思いますが、自分は衣笠さんの言葉とその後の大成は無縁じゃないと思ってます。

投手がデッドボールを与えて、それは時として大怪我に繋がることもある。

投手にとってどれだけ心理的に負担になるのか、今の阪神の藤波君を見ていても一端は窺い知れます。

故意じゃないにしろ、自分を窮地に追い込んだ相手の成長を促す言葉を掛けられるのはいかに

優れた人格

の持ち主であったか、窺いしれるエピソードですよね。それに較べて...

言葉で全てを表現しなきゃならない政治家・官僚の言葉が最近

軽いこと

この上ない。最近も安〇チルドレンに安〇親衛隊、どちらも苦境に立つ親分を支える立場でありながら、

余計なことなをツイートしたり話したりした挙句、不適切な表現だの誤解を招くとかぬかして

謝罪して撤回します

だって。まあ、謝らないよりはマシではありますが。

軽い、軽過ぎるよ

批判を浴びたらさっさと撤回するようなことは最初から発しなければいい。そもそも一度発した言葉を軽々しく撤回するなんて、

いかがなものか

と感じる今日この頃。