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〝 ハンドレイーアップ or スプレーアップ 〟

決算処理と出張とで更新が遅くなってしまった。
今回は、弊社FRPプレジャーボート製作の順守規定、その1について。

一般にFRP成形船舶の工法には大きく分けて2種類の工法が存在する。
その一つは、モールド(生産型)を作成してそのモールドにゲルコートを吹き付け、樹脂にてガラス繊維クロスやコアマットを一枚づつ気泡をローラーで押し出しながら手貼り積層をおこなってゆく工法がハンドレイアップと称する。

今一つは、モールドにゲルコートを吹き付けるまでは同じであるが、サーフェイサー処理を行い、その後はロービング(ガラス繊維)を裁断しながら樹脂と一緒に吹き付け規定の厚さになったら一旦マットシートを積層する。その後更に吹き付け行い脱泡する積層工法がスプレーアップと称する。

前者の利点は、熟練工による手貼りで断面厚の割には強度が高く、重量も抑えることが可能であるが、短所として一枚、一枚を脱泡しながら人の手により重ね積層をおこなう人的作業が主体である為、熟練工の人件費が常に発生する割には、生産性にも時間を要す。

後者の利点は、吹き付け機によりある程度の積層厚まで素早い積層が可能であり、生産性は格段に早くなり量産に向くが、短所として手貼りと比較して同じ強度を保つ為には積層厚が厚く製品の重量も重くなってしまう。また、ガラス含有率管理の差が生じ易く、品質クオリティーに差が生じる可能性を含む。


《 ハルモールド(奥)とハンドレイアップ後のハル(手前) 》
《 ハルモールド(奥)とハンドレイアップされ冶具に収まるハル(手前) 》


上記の理由から、弊社での選択は多少納期が余分に掛かっても 1艇1艇、熟練した職人によるハンドレイアップ工法のみで成形したより高強度で耐久性に優れ、それでいて過重量にならない今の時代にマッチした可搬艇をオーダーカラーにて建造し、全国にお届けさせていただく事。これを最も大事なルールとしている。


勿論、コストを度外視出来るのなら一番はカーボン繊維やケブラー繊維にハンドレイアップ工法で製作するのが、高強度、軽量化に越した事は無いのであるが、「金の茶釜」を製作する様なもので、現実的では無い。






 

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