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▼ 形 ~BOUZ Shore11~
- ジャンル:日記/一般
「商品」には必ずストーリーがある。
短編であれ長編であれ、昨今の新商品と呼ばれるさまざまなものにおいてそのストーリーを知る機会が多い。
主旨はいろいろあれど、メーカー側からすれば商品の良さやコンセプトを理解して購入してもらうためにも重要なこと。
そして
開発者の「想い」を伝えたいということ
釣り竿のことを言葉で伝えようとすると最終的には定性的な言い方になる。
「感度が良い」
「バットパワーが強い」
「ベンディングカーブが美しい」
などなど。
もちろん定量化することは可能。だが、その数字を見て釣り人がどう判断するのか?
実際は「フィールド」で使って判断するしかないと思う(私のレベルでは少なくともそうなのです)。
結局、今使っているもの、もしくは過去に使ったことのあるロッドとの使用感の相対比較で判断するのが現状。
その中で、自分の釣りのイメージにそのロッドコンセプトやスペック数値をはめて想像してみる・・・
そこでその道具を手にしてみようと判断する人は、おそらくいまの道具類の何かに「不満」があるのかもしれない。それが不満なのか改善なのかはあると思うが「もう少しこうだったら・・・」というある種の欲望のようなものは言い出したらきりがないと思う。逆にこの「拘り」を持てる釣り人であって欲しいし、自身もそうありたい。その結果がさらなる道具の飛躍を支持するのだから。
BOUZ社新商品:Shore11
4年間というフィールドテストを行い、数えきれないトライ&エラーを繰り返してようやく「形」になった。
スペック等詳細
その一部「ストーリー」を紹介させていただく。
1.2008年6月:1stモデル宮崎テスト
対象魚:エバ
結論:強すぎる
内容:オンショアのターゲットでヒラスズキ以上を狙うことに関しては申し分ない出来だった。ただし、日本国内において11ftのロッドの使用状況の多くがヒラスズキフィールドになることを考えると、持ち重り、キャストフィール感でNGと判断。
2.2009年4月:2ndモデル長崎(壱岐)テスト
対象魚:ヒラスズキ
結論:まだ強い
内容:丸2日間投げ続けた結果、疲労感が市販ヒラスズキロッドよりも高いことが判明。理由は1stモデル同様、持ち重り感とキャストによるもの。ただし、ヒラスズキ釣りの場合、もっとも危険なランディング時の安全性を考えるとこのパワー感(魚をぶり上げるパワー)は譲れないと判断。「一歩下がってもっと遠くへ」という相反する意見をお伝えし更なる改良に着手。
そしてその後はもっともこのロッドの使用シーンの多い宮崎のテスター(河崎氏)が中心に寝る間も惜しんでテストを繰り返し、今に至る。
(テスト内容等はBOUZ社の過去釣行記をご確認ください)
過去に磯場で釣りの大先輩が亡くなった。
ヒラスズキが大好きで本当に夢を追いかけ続けている「かっこいい」先輩だった。
安全対策もヘルメットを着用するほどの意識の高い方であり、これ以上は無いというほどの状態だったと思う。
それでも落水した。
おそらく「夢」のサイズがかかったんだと思う。
間違いなく90cmを超えるヒラスズキだったと思う。
必死に獲ろうとして「一歩」前に出てしまったんだと思う。
だから、磯場のあまりわからない私が押し続けた唯一のコンセプト
「一歩下がってもっと遠くへ」
私の相棒からもらったこの言葉が
今
「形」になった。
coming soon
- 2012年2月29日
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