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焦り。

  • ジャンル:日記/一般
とある日、狩人は狩りに出た。
 

しかし、この日は何かが違っていた。


狩りをしない期間が長かったた事もあり、心の中に”ゆとり”が無かった。

猟場へ向かう間も、頭の中では色々な過去の良い思い出を巡らせ車を走らせていた。


猟場へ着くと、雲の隙間から”月”が垣間見えていた・・・・・・・・


この月を見ていると、なんだか自分の心の中を透かし、水中に映りの”彼等”に見透かされてしまう・・・・・・・・
そんな感覚を覚えた。


いつもゆっくり準備するなのだが、いつもよりソワソワし、人より早く準備が完了していた。


時折顔を見せる月。
 

その夜は何故かそれが嫌でたまらなかった・・・・・・・・・



とある猟場へ足を運んだ。

久しぶりに入る。


じっくり流れを観察し、着き場を把握する。


すると、捕食の音がした。
 

狩人はなるべくナチュラル自分のルアーを流し始めた。
大きな捕食音と共に豪快な水柱が上がったが、大きくルアーを弾かれる。


「これはデカイ」

そう感じ一呼吸置いた・・・・・・・


その時だった。
 

また月が顔を出し、狩人を照らし出す。

狩人の心を見透かしたように、派手に捕食する鱸。


それを見て更に熱くなる”狩人”。

その時点で負けているのだが、それに気づく事無く、キャストを繰り返す。


狩人の心を見透かした鱸は、目の前に止められたルアーに食らい付いた。

フッキングした後、動き出すまでに時間が掛った。


確実な大型魚である。


リールを巻けぬまま、ロッドの粘りで耐える。

ロッドが打ち勝ち、少し寄って来た所で、今度は上流に一気に登り、フックを外そうと水面から頭が出る。

そしてまた川を下る。

ロッドが大きく弧を描き、ドラグが滑る。


最後の最後まで粘るこの魚体は長く、重い。

足元まで寄せ、浅瀬へ誘導。

すると最後の抵抗。

それは、大きく、重々しい首振りだった。


大きな口にすっかり呑まれた「ストリームデーモン」が飛び出て来た・・・・・・・・

 

そして良く見ると、#2番フックが折れていた。



あの時こうしていれば・・・・・・・・・

やり取りを丁寧にしていれば・・・・・・・・・

ネットで掬っていれば・・・・・・・・・・



そんなことを狩人は思っていた。





しかし違う。


彼は知らない。

もう家を出た時には負けは決まっていたと言う事を・・・・・・・・・・

 

それを知らない狩人は、うつむき、月に照らされるのだった。
 

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