ライン(リーダー)の真実  ※追記有


※コメント欄が賑やかになってますが、どうにも今回のログで理解出来なかった事がある様子なので追記しました。
追記分は色文字になっております。(黒文字の部分は、一切手を加えておりません。)
余りに当たり前の事なので、これから読まれる方で普通に釣りされていればスルー推奨ですw



すいません。

前回の仮タイトルは、ちと恥ずかしいのでやめました(爆)

フロロとナイロンを、自分の納得のいくまでテストし、そして答えも導き出しました。

結構面白い結果も出た事なので、それらを全て晒していきます。


先ず、テストに先立って、全く同じ太さ・強度・号数のラインを用意する。


(ちょいピンボケしてるけど、共に3.5号/14lb/0.310㎜です)

それぞれのラインを30cmにカットして各30本用意。

今回実施するテストは

①新品引っ張り強度
②耐候後引っ張り強度
③吸水後引っ張り強度
④新品摩耗強度
⑤耐候後摩耗強度
⑥吸水後摩耗強度
⑦新品摩耗強度(ウェット)
⑧耐候後摩耗強度(ウェット)
⑨吸水後摩耗強度(ウェット)
⑩巻き癖

の10点。
各々を3本ずつテストして、その傾向を見ようかと。

で、①~③の引っ張り強度については



こんな感じで、お互いを引っ張り合う。

結束は、私がこれしか使わない「王様直伝ダブルクリンチノット」。

つまり、他の結束を使ってる方には参考にならん可能性があります。

そして④~⑥の摩耗強度については



久々登場、コンクリートブロック君。

やはり摩耗については、コンクリートテスト一択です。

理由は、過去ログ参照して下さいw

そして⑦~⑨の摩耗強度については



コンクリートブロック君、水没(爆)


いやね、これがホントの「実釣に則した」テストだと思うのよ。

実際に擦れるのは、濡れたコンクリートが一番多いはず。

それと「濡れた」魚の歯。

って事は、これが本当の意味での耐摩耗テストかと。

ついでに言うと、耐候性については



こんな感じで、日光浴(笑)

プラケに入ってるペットボトルのキャップで、⑩の巻き癖テスト。

最後の吸水については



こんな感じに。

尚、この水はペットの汽水フグの水換えで排水した飼育水(爆)

私のやってるエリアが汽水なので、1/4濃度とは言え少しでも条件を合わせようかと。

ついでに紫外線もたっぷり浴びれば、尚更現実に近づくかな、と。


という事で、早速テスト結果を。

で、余りに結果が偏り過ぎたので、写真は要所要所のみ。


先ず①~③



ナイロン全勝

お次④~⑥



フロロ全勝

最後⑦~⑨



ナイロン全勝

最後の巻き癖



当然ですが、ナイロン全勝

この結果が全てです。

因みに劣化テストは、2ヶ月近く屋外/水中放置です。

少し注釈すると、ナイロンのドライ状態でのテストの際は、確かに新品の物より耐候・吸水させた物の方が若干早く切れた。

しかしながら、ウェットテストでは、劣化させた物でもナイロン全勝。

会社で繊維物も扱っている手前、テスト前から材質への知識があった事は否定しないが、ナイロンは熱に弱い。

④~⑥の結果は、「摩耗」ではなく「摩擦熱」で切れた感がある。

となると、ナイロンって実はフロロより強いんじゃね?と。


当然の事ながら、何の根拠も無しに「こっちの方が強いですよ」とは、メーカーの意地に賭けて言えない。
(まあ、根拠も無しにポエムるメーカーもあるみたいですがw)

その場合、テストの仕方をフロロ有利な物だけにすれば、「嘘は言ってない」と。

事実、ラインの耐摩耗試験と称して、水中で行っている物を見た事が無い。

例えば鉄の棒であったり、鑢であったり。全て空中。

要は敢えてナイロンの最大の弱点である「熱」を持たせたる状況でテストすりゃ、自ずと結果は見えてる訳で。

ある意味「ヤラセ」テストじゃね? と。


で、逆の言い方をすると、今回のテストもある意味ヤラセw

初めから断っておきますが、結果に嘘はついてませんよ。

では、何故そう言うか。

実は検証していない(実際に出来なかった)重要な点が2つある。

一つは温度。

ナイロンは熱に弱いが、低温では硬化する。

今回水道水を使ったが、多分水温は15℃前後あったはず。

より冷たい温度になった場合、結果が変わる可能性がある。

でも、私は冷え性なので、そのテストは却下w

もう一つは引っ張り状態での強度。

何が言いたいかというと、ナイロンは伸びる。

今回、同じテンションで耐摩耗比較をする為、ナイロンとフロロを平行に巻き付けてテストした。

ご存じの通りフロロは伸びにくいので、ナイロンの方は実際に(魚に)引っ張られた状態でのテストではない。

素材が伸びるという事は、質量は一緒の為、伸びた部分が細くなる。

細くなれば必然的に全ての強度は劣る様になるので、多分結果はフロロが勝つのではないかと。

メーカーのテストでも、引っ張った状態で摩擦テストを行っている

実際に使っていて、「フロロは耐えるけどナイロンは直ぐに逝く」という感じを持つ人は居ると思う。

それは、多分事実であり、理由は上記の通りではないかと。


前回も書いたが、同じ号数/lb数で比較した場合、フロロの方が太い(事が多い)。

その太さで強度が保たれているならば、伸びにくいフロロの方が実釣では強いとも言える。


但し、リーダーでの使用に関してのみ


というのは、リーダーって使う長さが短いじゃない。

根掛かりは別として、例えば普通の魚とのファイトの力を5㎏と想定する。

リーダーの長さがせいぜい1mなのに対し、メインラインとして使うならば50m位となる。

青物の様に走る魚であれば別だが、ことシーバス釣りでラインが切れる時は竿を煽った時=瞬間的に力が掛かった時。

竿を煽る時というのは2つあって、一つはフッキング・もう一つは寄せ。

それ以外で切れるって事は、マネジメントの点で再考する必要があるかと思われます。

人間の体の構造上、同じ立ち位置でどんなに竿を煽っても、せいぜいストロークは1m程度。

仮にPEの伸びが0と仮定すると、リーダーについては1mの長さに1mのストロークが加えられる=嫌でも魚は動くw

ホントは竿の曲がりが効くのだが、ここで魚の動きとそれを含めると計算が面倒なので、2倍伸びるラインがあったと想定して下さい。

そして、荷重に対する伸び率が一定と想定して下さい。

これがラインの限界だとして、メインラインであれば、50mの内の1mが伸びただけとなる為、


そこに同じ5㎏の力が掛かった場合、同じ長さに掛かる力は1/50。

つまり1mに100g程度の力しか掛かってないとの同じになる。

5㎏に対するナイロンの伸びと100gに対する伸び。それに対する太さの変化。

それを考えると、明らかに水中ではナイロンの方が強くなる。


これ、何か間違えてますかね?

あちらの言い分を今回の例で例えるなら、5㎏の力が掛かったら、糸は必ず2倍伸びる事になるらしいです。

当然2倍伸びるラインは無い(ゴムなら別w)ですが、例えば10%伸びるならば必ず5m伸びる。

って事は、何のテンションも無く、ストロークの1mを引いた4mがどこかを漂っている事になるのが正しいみたいです♪

いや、コメント見直したらテンション掛かってるらしいです。

って事は、そのテンション掛かった4mは何処に…?w

しかもですよ!


長さが違っても、同じ5㎏を掛けられるらしいです。

って事は、この方にとってはリーダーでもメインラインでも同じ力が掛けられるらしい。

ならば「ナイロンはフッキングが甘くなる」という一般の方のジレンマは皆無。

凄腕じゃん!

で当初、騒がれてる意味が全く分からず回答的な事をやってましたが、1日考えてやっと理解出来ました。

「俺とやってる釣りが違う!」と。

3つだけ思いついたので、ちと書いてみます。

私は、シーバス(と鯊)しか釣りしてない事は何度も書いてきましたので、それ前提です。

きっとどれかが正解のはず。

①IGFAの競技者
確か、細糸で何kg釣ったという記録をやってたはず。
となれば、常に破断限界以下の細いラインでやっていて、フッキングなんてしようものなら即切れるという状況。
大袈裟に書いたら1cmでも動かしたらラインが切れる状況であれば、リーダーもメインも無く常に5㎏掛かってる事になる。
ラインブレイク前提なこの釣り、公式記録みたいな形でやってるんだから、これはこれで仕方なし。

…こういう事やってる人が、俺みたいなログ見てくれる事は無いよなぁ(爆)

②使ってるのが超高速自動電動リール(手動も可w)
例えば魚からのコンタクトがあった瞬間に、何mも瞬時に巻き取るリールを使っていた場合。
1mも50mも瞬間的に巻き取る機能があれば、確かに共に5㎏掛かってる事になる。
これを手動でやろうとすると、ハイギアで1回転80cmの仮定して(今回は2倍伸びるラインだから)62.5回転を一瞬で回す事になる。
人間の体の構造上それは不可能だから、もしかしたら1回転10m位の超ハイギアリールを使ってるのかも知れない。

…そんな発明出来る人が、俺如きのログ見てくれてるなら、嬉しいなぁ♪

③やってる事が「釣り」ではなく「吊り」
魚のファイト=吊り上げるというのであれば、ラインは伸び切った状態になる為、こちらも常に5㎏掛かってる事になる。
吊りに近い釣りといえば岸ジギだが、あれは竿を煽ってフッキングするから、今回は当てはまらず。
となるとどういう状況が嵌るかと、結構考えました。
そして一つ、以前目撃した状況にぴったりと嵌るのがあった。

「橋の上からの引掛け釣り」

橋下でライズしている魚に、橋の上から(多分)バイブレーション落として 釣り 吊り上げてはその魚を落とすというヤツ。
そんな釣りは断じて認めんが、その場合、普通の竿ではなく硬い棒の方が魚を獲れる確率が上がるはず。
となれば、ストロークも糞もなく全ての荷重がラインに掛かるので、糸が何mあろうが5㎏掛かる事になる。
これならば現実的だし、言ってる事はごもっとも謝るしかない。

…そんな人に俺のログ見て欲しくないなぁw



それじゃ、何故「フロロが強い」という刷り込みを行ったか。


儲かるからでしょwww


リーダーとメインライン、どちら量を多く使うかと言えば、明らかにメインライン。

その使用を前提とするならば、巻き癖が強く弱ければ、交換頻度も高くする必要がある。

感度ではPEに劣り、強度ではナイロンに劣る。

硬い為にルアーの動きを阻害し、良い事といったら透明性のみ。


そんなライン、誰も使わんでしょw


なので、捏造とは言わんが刷り込みを行ったのではないかと邪推。



という事で結論


ラインの強さは、材質ではなく太さ


当然、リーダーとしてのみ使うのであれば、多少のメリットはありますが…

まあ、材質自体はナイロンの方が強いって事だけ覚えておけば、後はTPOに合わせりゃいいっしょ♪

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