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岡林 弘樹(オカバ)

大阪府

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アジア放浪記Vol8「チェイス&バイト」

  • ジャンル:釣行記
アジア放浪記Vol8「チェイス&バイト」
























時刻は早朝、4時半過ぎ。
寝静まるドミトリー。
眠る人達を起こさないよう、ひっそりとゲストハウスをチェックアウトする。


外はまだ薄暗い。


空港での集合時間は5時だ。
ゲストハウスから空港までは微妙に遠い。
歩けない距離ではないのだが・・・。


どうしても気にかかることがあった。



「野良犬」の存在である。


昨日、遠くに渦巻いているのが見えたアイツらだ。


このまま歩いていけば襲われるのではないか。
きっとそうに違いない。


これはオワタ。
移動手段を変えるしかない。


最寄のコンビニに、バイタクが待機しているはずだ。
そこまで行って、交渉してみよう。














気配を消しつつ、移動開始。


遠くから
「ギャン!!」と吼える野良犬。


えっ
バレてる?


しかもなんでそんなに怒ってるの??

















コンビニはそれほど遠くない。
徒歩でもすぐに到着した。


待機していたバイタクに交渉し、無事に空港までチャーターすることに成功。



やったぜ。




「乗りな!」
と言われたか分からない。
蛍光色のチョッキを着たオヤジの後ろに飛び乗った。


遠くでは、相変わらず野良犬がたむろしている。


絶対に負けられない。














「行くぜ!つかまってろよ!」


と言ったかも分からない。
その瞬間、バイクは爆音を上げて走り始めた。


あぁ。


勝った。


これは間違いない。


目の前を流れる街並みがスローになり、バイ○ハザードばりの脱出エンディングが脳内に流れた。
















と、安心したのも束の間。



なぜか、バイクは渦巻く野良犬に飛び込んでいくではないか。



????


しかもかなりスローなスピードで。


あれ。


なんで?


ねぇ!
もっとスピード上げて!!!



爆音のバイク。



そして・・・



「ギャン!!!ギャンギャンギャンギャンギャン!!!!!」


一斉にブチ切れ始める野良犬達!



ギャンギャン吠えながら僕達をチェイス開始!





うわああああああああ!!!!


怖ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!



しかもアグレッシブな1匹がめっちゃ噛もうとしてくる!!!



絶好調じゃん!!



こちらも必死にV字開脚で回避!!!



でも体力的に辛い!












この時

「あ。これってボイルに投げ込まれるルアーと同じ気持ちなのでは?」

って思った。










「ギャンギャンギャンギャン!!!」


次々と飛び出てくる野良犬。


もうダメだ・・・。


そう思った瞬間だった。




突然開けた視界。


その瞬間、目の前を大きなトラックが猛スピードでかすめていった!




あぶねぇ!!!!


なんでそうなるの!!!



どうやらバイタクは(予想以上に勢いよく)大通りに出たらしい。


そして幸運にも、野良犬達は交通量にビビって追いかけるのをやめたようだ。


「ギャンギャンギャン・・・」


遠のいていく鳴き声。
たむろしつつも、こちらを追ってくる気配は無い。


た・・・助かった。


緊張が一気にほぐれた。


でも、なんか今トラックと接触しかけたような気がする。



しかもそんな中、運転手は久々に喋ったかと思えば




HAHAHAHAHAHAHA!!!


と、大きな笑い声を上げた。



そしてさっきの2倍くらいのスピードで爆走し始めた。


え。
走れるじゃん。
じゃあなんで野良犬のトコだけゆっくりいったの?




え?





???????




・・・・・・・・。




まぁ、気にしてても仕方ない。



「野良犬エンド」「トラックエンド」に両足を突っ込んだ気もするけど。



まぁいいや、生きてるし。



そして言えることは。
ほんとに野良犬には気をつけたほうが良いってこと。




皆様もお気をつけください。





















































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無駄話が長くなりました・・・スミマセン。



ドンムアン空港では、無事にメンバーと合流できた。
日本から来たメンバーは、海外では久々に釣行を共にする「キャプテン」
そしてツララ仲間のスタッフ、「前野慎太郎」

ガイドは、タイに来たら毎度お世話になっている「トッパーズタイランドのシゲさん」
シゲさんは2年に一度くらいのペースで会うが、こうして皆でワイワイと釣り行くのはかなり久しぶりだ。


個人的にはなんとも珍なメンバーだなぁと思ってしまった。


今回のターゲットは
「シャドー(トーマン)」「スポッテッドナイフフィッシュ」「ワラゴアッツー」の三種類。

日程は5日間。
決して長い期間でもないが、なんとか全種類、姿だけでも見たいものだ。













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カオレムに行く途中、通った街で朝食を食べることに。


朝マンガイ!
旨い。
30バーツとお安めだったけど、ちょっと量が少なかった。



なので、追加でセンルイ(麺料理)を注文してみる。





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鶏ガラが程よく効いたスープが優しい。
朝ご飯にはちょうど良い料理だった。













腹ごしらえも終わったところで、一気にカオレムダムへ向かう。






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カオレム近くの街にある、セブンイレブンで食料を購入。
このあたりはバンコクからかなり離れているけれど、電波も入るし、こうしてコンビニも建設されている。



バスも色々通っているし、全然不便ではない。
田舎も段々と都会化が進んでいるのだ。



この時、俺は昼飯用にガパオライスを購入。



そのほかにも、日数分のビールやお菓子も買い貯めておいた。








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カオレムダムと、懐かしい木橋が遠くに見える。
変わらない青い景色に少し嬉しくなった。





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今回世話になる集落へ到着。


この時、駐車場の周りには、どこからともなく野良犬が二匹。

何か欲しそうに僕らの周りをウロウロしているが・・・。
あいにく、僕は朝の一件で野良犬に関しては色々とお断り頂いているので、必死にスルーする。







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泊まる予定の水上家屋へは船で渡る。
遠くからゆっくりとお迎えの船が近づいて来たので、皆で渡す荷物を一旦船着場の近くへ運んでおく。


そして、ひと通り運び終えたころ。
ふと見ると、さっきの野良犬が荷物を漁っているではないか

あかんやつや!


慌てて犬を追い払う。


僕達にあまり動じない犬は、ガサリと袋をひとつ奪っていった。


俺が昼飯に買ったガパオライスじゃないか!


もっと美味しそうなもんいっぱいあったろ!


なんでそんなに僕をいじめるの??


まぁ・・・こちらの不注意もある。
仕方ない。
これが自然だ。野生なのだ。























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久しぶりの水上家屋。
小屋が波に揺れる感覚が懐かしい。


この家屋は、シゲさんの親戚一同が管理する家屋だ。
こうやって、僕達のような釣り人や旅人を、シゲさん経由で泊めさせてもらえるシステムになっている。

四年前もこんな感じで泊まりに来たのだ。

四年前→http://www.fimosw.com/u/ookb/vv3c7rzrezpdv3





しかし、今居る家屋は、4年前と同じ家屋ではない。


昔泊まった家屋は、女将達の経済的な事情により売り払われたらしい。


つまり火の車に巻き込まれたのだ。


ちなみに、基本的には女将と、女将のお母さん(大女将)が僕達の世話をしてくれる。
たまに女将の夫?のような人も来る。


そして何より、4年前には女将の
「息子」だった人がジェンダーチェンジして「娘」になって再登場したのも、なかなか衝撃的だった。




















午後から時間がまだまだありそうなので、​少しだけ釣りに出ることに。



前野とシゲさんはアッツー狙いで出船。
俺とキャプテンがシャドー狙いで船を出してもらうことになった。






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久々のカオレムシャドー。
釣れるといいなぁ。






















30分ほど船を走らせて着いたエリア。
見覚えのあるエリアで、自分が4年前にモンスタークラスのシャドーを掛けたエリアでもある。


その時は惜しくもキャッチならずではあったが。
今回もしかしたらリベンジ出来るかもしれない。



そう思いつつ、早速キャスト開始。






























しばらく流していると、キャプテンが投げていたペラルアーにシャドーがバイト。









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模様がくっきりと出た綺麗なシャドーだ。






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紹介が遅れたが、彼が僕達のキャプテンだ。
年に2~3回のペースでタイへ釣りに来る遠征特化アングラー。
「そんなことないって~」と言いつつ、しれっと南部ダムでコブラスネークヘッドを釣りまくったり、デカいシャドーを獲ってきたりするデキる男である。



そんな感じで、ここからキャプテンがシャドー3連発。
さすがキャプテン。
ノリ始めると止まらない







僕はというと、なかなか最初の一匹が釣れない。
10バイト以上は出てくれているのに・・・乗らない。








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そんな日もあるんだよなぁ。
あっという間に日も暮れてきた。














今日はアカンかなぁ・・・。
諦めかけたその時。







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なんとかフックアップ成功。
滑り込みセーフ!



船先のオヤジも、なんだかこっちを見て微笑んでいる気がするぜ。


いやー。よかった。
無事に今日を締めくくることが出来そうだ。

























釣りから帰ると、近所のオヤジが桶を持ってきた。





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レイリー!と言いながら見せてきた魚。
確かにレイリーっぽい。



カオレムはまだまだ色んな魚が居そうで興味深いな。




ちなみに前野とシゲさんのアッツー便は、なかなか厳しい状況らしい。
メインターゲットの一種なので、ここから上向いてくれると良いが。

















そして気付くと晩御飯タイムに。





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ガパオライス!
昼飯で食えなかったから嬉しい!!

美味い。
辛すぎず、濃過ぎず、適度な味付けだ。


水上家屋で食べる飯は、なんでかこれまた格別に美味しい
のだ。
















ご飯を食べた後はいつもの魚遊び。
釣ったり、掬ったり、いろんな方法で魚を捕まえる。





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こんな感じで、気が向いたときに魚採りが出来るのも水上家屋の醍醐味だ。


























翌朝。










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今日もアッツー狙いは前野とシゲさんで出船する。
俺とキャプテンはシャドー便に乗り込んだ。








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30分ほど船は走り、昨日からは少し奥に行ったエリアで船は止まった。



岸際では5cmくらいのベイトが何かに追われており、魚の気配は上々のようだ。




早速ルアーをセットし、釣り開始。





ベイトが追われているエリアを中心に船を流す。
ボイルがあったすぐ横に投げたペラルアーに、幸先良く魚が飛び出した。





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サイズは大きくないけど、勢い付く一匹だ。


一発目からうまく乗ってくれてテンションも上がる。


しかし、後ろにいるオヤジは何故あんなに儚げな表情をしているのだろう。
何かあったのだろうか・・・。






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そのあとも同じようなサイズが連発。
群れでボイルしているようで、2~3匹で猛烈にチェイスしてくるシーンも珍しくなかった。

















このくらいのサイズを5~6本追加したところで、昼飯を食いに一時帰宅。






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昼間から飲むビールも格別ですなぁ・・・。
気温が高いタイならなおさらだ。
もはや、タイに来た時の「昼からビール」は僕にとっての
信条に等しいものがある。





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豚肉の辛い炒め。
辛い。
めっちゃ辛い!!


一同、辛い!と言いながら頑張って食す。



ちなみに、常軌を逸した辛さの料理は、だいたい女将が作った料理だ。
女将の辛さゲージのぶっ飛び方はハンパではない。




















辛い料理が引き起こす「あらがえない腹痛」に怯えながらも、ぼちぼち午後の部スタート。




朝のエリアに戻ると、やはり同じようなサイズのトーマンがアタックしてくる。




トップに出きらない場合は、変わって10cm程度のミノーを投げると反応良好。
2~3匹で奪い合うように食ってくる。


良いエリアに入れば、船の周りはシャドーの呼吸だらけになるので、呼吸に向かってクランクを投げるのもヨシ。





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これは呼吸撃ちで釣れた一匹。
呼吸撃ちって、個人的にはあまり反応のない辛いイメージがあるけれど。
ここでは魚がフレッシュなせいか素直に反応が出て面白かったなぁ。




キャプテンと二人でワイワイ言いながらキャストを続けた。






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夕刻、流しきった最後に釣れた締めの一匹。
暗くなるまでバイトは続き、忙しいけど楽しいひと時だった。





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湖上の夕景は、やはり何処で見ても美しい。
昼間の猛暑が嘘のように、ひんやりとした風が吹き抜けていた。






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ふと後ろを見ると、帰る方向に巨大な雨雲が発生。
これは嫌な予感だぜ。

案の定、予感は的中。
帰り道は全身ずぶ濡れになるレベルの大雨になった。
完全に日没し、前も見えず、雨に打たれ、雷は頭上で鳴り散らかす。
最高に刺激的な帰路だった・・・。
















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無事に家屋に帰る頃、嘘のように雨は止んでいた。
スコールに打たれるのも熱帯地方の醍醐味なのかもしれない。


ご飯も食べたし、今日もこれから魚採りが始まる。
スローに過ぎていく毎日。
田舎のおばあちゃん家で遊んでいるような気分になる。




明日は、どんな一日になるんだろうか。

明日は、もっと思い出に残る魚に出会えるんだろうか。



タイ山奥の湖上にて。
そんな想いが夜と共に更けていくのでした・・・。




























アジア放浪記Vol8「チェイス&バイト」~終~
次回へ続く・・・。

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