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小川健太郎釣りペイジ


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エサ釣り礼賛大絶賛

ようやくワールドレコードの件で
エサの話が解禁されました。

僕が感じていることを書かせていただきます。
エサとルアー、釣りに貴賤はありません。
ルアー大会ならともかく、
ルアー業界に居る人間がエサを非難することは当然許されません。
世界中、どこへ行っても
『釣り』といえばエサ釣りのことを指します。
世界記録のルールにはエサは違反とはされてません。
エサで釣る行為を非難するとしたら、
この国の一部のルアーの方だけです。

イトウのときもどこかで書いてますが、
本当の記録サイズと向かい合ったときは
『観察』が全てです。
エサで釣ろうとして、果たして全ての魚が釣れるでしょうか。
イトウのとき、8尾の河口イトウ全てにウグイは無視されました。
逆に上流部ではウグイを追いかけていましたので、
これは釣れたかもしれません。(こっちはすでに納竿してましたが)

バスでいえば、50cm台までは確かに簡単にエサで釣れるかもしれません。
ところが70cm、そして90を超える大型のバスはエサの方が難しいときが多いと思います。
理由は、本当に、地球上における記録的な魚と対峙した際には
『立ち位置』『糸の扱い方』だけがすべてだからです。


ハチマル、キュウマル、ヒャクマル(笑)の話が当たり前になったこの機会に、
封印していたお話をさせていただきます。
あるとき(06年の5月だったはず)岡山の丸畑氏から電話がありました。
「仕事があるので帰らなきゃなりませんが、目の前のエリアに1m近いバスが居るんです。代わって仕留めて下さい」
と言われました。
友人の結婚式の一次会と二次会の間のことです。
二次会を途中まで出て、その後すぐに帰り、
当時の感覚で重量をアカメ換算してGTタックルとGTルアー、
そしてエサのための仕掛けを用意し、
釣れた場合のルアマガ表紙の約束まであらかじめ取り付けて
僕は現場に行きました。
呉さんにも内緒で。(後日バレて一生呪われてます。)

現場のちょっと小高い場所に登り、丸畑氏は木の枝を1mに計って切りました。
「これ投げると並ぶんですよ」と言いながら彼が棒を投げ込むと
魚が出てきて、確かに棒と並びます。
「普通のビッグベイトじゃ出てきませんよ、この木片よりもっと大きいやつだと出ます。」
と言って、大きめの木のカケラを持ってきて投げ込みました。
やはりバスは浮上してきます。
「エサだとどうでしょう。」
といってブルーギルを釣って投げましたが、小さすぎたのか出ても来ません。
結局このときはフライ気味に投げ込んだGTルアーだけに反応しました。
そこで翌朝、後輩を連れて行き、目の前を通った50センチのバスを釣ってエサにしました。
このバスでの後輩の笑い話はありましたが省略。
痩せてはいましたが、2kg前後のバスですから、足下にしか投げ込めません。
しかし、何の縁かその僕らの足下に、彼(彼女?)は現れました。
似たような距離だったため、以前の桁違いサイズのビワコオオナマズを思い出しました。
(http://www.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=22909&log=20040615参照)
「これは釣れんわ」
ウロコはボロボロで目の周りも白く、おそらく耳も遠いであろう、その老体。
ビワコオオナマズもバスも、寿命まで生き抜いたフィッシュイーターの最期というのは
こういうもんなんだ、と感じました。
その大きさに恐怖はありましたが、それ以上に、釣れるビジョンが見えない。
そんな魚です。

50センチのバスは確かにエサとしてグッドなサイズでしたが、
その巨大なバスは、現れたあと10秒もせずに沈んで行き、
GTルアー(ちなみにテクノガーラの黒)に出てきたときよりも短いチェイスでした。

このとき以降、自分にはそのようなバスを狙う資格がまだない、と感じて
狙うのをやめました。

この話を信じようが信じまいがどうでもいいのですが、
立ち位置、そしてラインの角度が問題でした。
ラインを魚に見せないようにしていたのですが、
魚が動くので、制御は不能です。
ラインはルアーなりエサの延長線上、なくてはならないものです。
そして、引くための間合いが要ります。
ルアーもエサも、人間の身長では水面で8の字すら描けないサイズゆえ
足下ではどうしようもないわけです。

皆さんならどうされます?
その身体を見ても細いラインを使えますか?
そして、最後のキモとなる
★ルアーは思いどおりに動かせる
★エサは思いどおりに動かせない
この二つ、どこまでクリアできるでしょうか。

釣りという遊びの極意として
すべて立ち位置とラインという糸状の物質の扱い、捌き方です。

エサは簡単に追われそうですか?
そう思われた方は70以上のバスの居る場所で実際何日かかけて
やってみて下さい。
どのエサが食われやすいのか、追われやすいのか、
それを知っていれば、ルアーのチョイスにも幅が出ます。
知らなければ流行のルアーを追いかけていればそれでいいですし、
エサ釣りを非難する必要はありません。

要は、エサを非難することは、
『必要のない争い』の種になることをしている気がしてならないわけです。
やってみてから言うのは意見ですが、
やってない、知らないのに言うのは…なんなのかわかりませんが、
とりあえずこういう話もある、ということで。

明日からしばらく留守にします。
四国か北海道南西部、もしくは東北かスカンジナビア半島にいます。
偉そうなこと言って申し訳ございませんでした。

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