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小川健太郎
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▼ 背に腹は…
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- (釣り?)
世に出したくない商品というものがあった。
それが二つも出てしまう。
どこかでしっかりインフォメーションしないと
確実に健全な状態を蝕んでしまうのである。
例えば過激なダイエット薬のような。
釣り具だが、釣り具とはいえ
このような過激なものを「エサのようによく釣れます」だけで出すのは
本当に無理。
キャッチ&リリースゲーム用のルアーなのに、
かなりの確率で魚の口の中に飲まれてしまうのだ。
それほどスゴいことではあるけれど、それを単純にスゴいと言えない。
このまま発売してしまうと、確実に多くの魚が死に至る。
ラインシステムをきちんと作って、ペンチを持って
しっかりと釣りできるアングラーがどれほどいるだろう。
今日のテストで目眩がした。憂鬱でしかたがない。
しかし開発は進み、発売の所まで来てしまった。
一つはSIN-ZOベイト2インチ。
これは数年前にお蔵入りさせたものだ。
当時はセッティング可能なジグヘッド(いわゆるハリです。)が少なかったのもあって
売るのはしばらくやめとこう、なんて簡単に提案できたけれど。
まあこちらはシングルフックなのでまだ大丈夫な範囲だ。
一つはスラーJACO。
てっきりお蔵入りしていると思ってたら
長崎に言っている間にほぼ完成まで出来ていた。
今晩はチラッとゆきくらさんとスタッフ高田たちでこれのテストに行った。
スタッフ高田に試してもらうことにした。
速攻大きなシーバスが掛かり、飲まれて切られた。
飲まれることをすっかり忘れていた。
すぐにラインをダブルにした。
次のシーバスも速攻来た。今度は極端に小さかったが、
釣り上げて驚いた。
こんな小さなシーバスですら、疑いもなく飲み込んでいる。
泣きそうになった。
その次はシャクリでのヒットで、
ギリギリの合わせで口の内側とはいえ飲まれるほどではなかった。
我々エクストリーム部隊はペンチを持っているし水産出身で、
魚の扱いもわかっている方だと思う。
魚の扱いがわからない人がどうするかは想像もつかない。
ペンチを持たない人がどうなるかも想像できない。
家に帰ってこの飲まれた写真を見て
机に頭を叩き付けてしばらく悔やんだ。
背に腹は変えられぬ。
パッケージはもちろんシールでインフォメーションするしかないだろう。
メールを打ち、夜が明けたら即刻電話。
- 2006年11月21日
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