プロフィール

上宮則幸

鹿児島県

プロフィール詳細

カレンダー

<< 2024/4 >>

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

検索

:

アーカイブ

アクセスカウンター

  • 今日のアクセス:528
  • 昨日のアクセス:702
  • 総アクセス数:3762628

QRコード

砂塩鱗 箍

電話はヒデさんの前日の釣果への祝いの言葉から始まった。
内心悔しい思いもあるが、彼も凄く満足している様子が伝わる。
ヒットしたのは最後に挨拶したあの場所だったと言う。



昨日の記憶を辿る。

比較的広い範囲にグチが溜まってはいたが、数人でルアーを通し続けたためか密度は疎ら。
おれがまだ居たタイミングはソコリから徐々に込み潮が差してくる頃だった。

かなり長い時間、その場所でグチが当たり続けていたのは遠目に見えてはいたが、500m程離れて投げていたおれ達のポイントでは、稀にグチが当たってくるものの、すぐに通過してしまい留まってはくれなかった。
何故にあそこだけあんなに当たってんだろうなぁ…
ヒデさんやOさんに挨拶ついでにその場所を見てみると…
凪いではいたが、時折波が立つとグチが当たるエリアの両サイドに僅にサラシが立つ。
両サイドが浅いんだ。
トレイシーを放ってサーチ。
80m程沖に岸と並行に明確なブレイクがあり、潮の流れもハッキリしている。
その沖の流れに吸われるかたちで、右側の浅瀬の際に離岸流が発生しており、波穏やかな状況でも沖潮と浅瀬際の離岸流が合わさるあたりはピークが尖った小波が出来ていた。

電話口で喋りながら昨日見たそのポイントの記憶が鮮明に甦る。
同時に、周囲の風景はまるで違うが、肝属最河口の本流とワンドの流れの関係に良く似ている事に気付く。
「だから川の攻略と全く同じなんですよ」
そう彼は言う。
おれがやりたい釣りを伝えてみる。
「それは是非見たいなぁ、デカいオオニベとベイトタックルで、しかもビッグプラグとか?」
「肝心なのは、フィールドに立ち続けること」
最後に激励の言葉をいただいて通話を終えた。
そして、Oさんにフィッシングショー横浜後にまた伺う旨を告げて握手を交わして帰路に着いた。


クルマの乗ってすぐにソワソワ。
明日の予定はどうだったっけ?
いや、いやいやいや、それは無いわ!
ダメダメダメ。
でも、そんなんじゃなくて、単純に仕事の事だけ考えて…どうだったっけ?

宮崎市街地を抜けた辺りで何を買うわけでもないのにクルマをコンビニの駐車場に入れてスマホのスケジュール管理アプリを開く。
『○○○?』とだけある。
相手方の都合次第と言う意味で、その連絡をまだいただいてはいない。
即確認の電話を入れる。
ごめんごめん、明日はちょっと空かないわ!との返事。



宮崎に戻らない理由が無くなった。
フィッシングショー直前、おれは明日もフィールドに立つと決めた。
箍(たが)が外れる音がした。







Android携帯からの投稿

コメントを見る