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上宮則幸

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はじまり

初冬
午前4時過ぎ
最後の客が帰り、グラスの片付けを終わらせた蝶々みたいに着飾った女の子に向かって「帰っていいよ」と。
伝票と売上の整理に取り掛かろうとしているおれに、その子が言った。
「なんかいい事あった?」
なんでよ?
「なんかウキウキしてるように見えるんだよね…」
今から休みだからだよ、とぶっきらぼうに目も向けずに返答した。
へ~ぇ、と言いながら目の前でタバコに火をつけるライターの音。
背中を丸め、伝票に目を落としたままのおれをカウンター越しにニヤニヤしながらその子が伺っているのがわかる。
構うもんか。

不意にカウンターの上のおれの携帯からメールの着信音が。
バネ仕掛けみたいにビクリと背中を伸ばして携帯に手を伸ばしたおれ。
不意に目が合う。
「おやおや、休日のご予定がお呼びのようよ」と笑われてしまった。
不覚にもおれは苦笑してしまい「早く帰れって!」と言いながら立ち上がり、シッシッと手で追い払った。
「ひゅーひゅー」と冷やかしの声をあげながら蝶々は出て行った。
ホールから香水の香りも去った。

携帯に目を移す。
「眠れないから今から歩いてそっちに向かいます。」
おれは深夜営業のサービス業に従事していて、土日休みなんて絶対無理な上に、たまにしか休みが取れない。
おれに合わせて休みを取ってくれたその人を、朝になって迎えに行く約束だった。
その日は初めての遠出に誘っていた。

楽しみで眠れない
暑いかなあ
寒いかなあ
洋服どうしよう
天気は晴れみたい


夜中から幾つかメールがあったが、まさか寝てないとは。
そして彼女が歩いてくると言う道のりはこの時間に若い女性を一人で歩かせられるものではない。
慌ててホールを閉めクルマのノーズを彼女の歩いて来る方向に向けた。
バイパスの暗がりを歩く細い影を見つけて車を停めた。
錯覚だろうが、そこだけが明るく見えた。
はにかみ笑う笑顔が助手席に飛び込んできた。

華のような笑顔だと思ったその人は、あれから何年も経った今も一番近くにいる。
二人の宝物も一緒に。
出会えて良かったと思う。



フィクションだよwww



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でも、この竿があなたとFishmanの出会いのキッカケになれたら幸いだ。
Fishmanがもたらす驚きと楽しみと喜びと少しばかりの問い掛けが波紋のように広がれば幸せだ。

最奥に波紋を広げろ

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