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上宮則幸

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因と縁 12

実釣10日目

駐車スペースにクルマを停め、堤防に寄りかかり川を眺めた。

少し早い時間に来れたから浸かるまで少し余裕がある。
ぷらぷらと堤防を歩きながら、夜用レンズのアウルイエローが入った眼鏡の明るい視界を頼りに川の流れを凝視する。

中ほどに見える潮目のように見える筋は、数十年前に取り壊された旧有明橋の橋脚の名残に流れがぶち当たり出来たものだ。
その筋自体に魚が付くことなどないが、流れの向きの微妙な変化を知るのに、その筋を昔からおれは役立てて来た。
ちょっと一時などと言わずに2時間3時間眺めている事も珍しくなかったが、最近ではそう言う事は全く無くなった。
                        
今夜は久しぶりに、堤防に座り込み暫く見詰める。
支流の汐入川にも以前から目印にしていた水中の岩があったが、数年前に重機が入り下流の砂が取り除かれた際に一緒に浚われてしまった。
代わりに埋まっていたテトラが露出したから、今はそれが目印だ。

河口から5km以内に、高山、串良、荒瀬、汐入、それに農地からの大規模な排水路が2本交わるこの川は、それぞれの水塊を意識する事で釣果が確実に変わる。
特に田植えが開幕したこの時季は、その重要度は一年で最も大きくなるが、それは並みの人には釣りをしながら把握出来るもんではない。
特におれみたいな鈍臭いヤツは竿を振らずにじっくり水を見る時間が必要。

仕事で疲れているから堤防に横になって眺めていようと、ゴロリと寝たら何やら脇腹に冷たいものが。
あー…やっちまった!鳥の糞の上に寝てしまった(笑)

仕方無しにクルマに戻りティッシュで丁寧に拭く。
上を全部脱いで、たまたま着ていなかったインナー用の薄いジャケットを素肌に羽織った。
着替えていると空気がまだ冷たく感じた。


少々気分を害されながら身仕度して入水。
近くには釣り人は居ないから、川の中を足下を照らしながら歩いて水質の変化を探ると、濁った本流の中に あって、ハッキリとクリアな水質の筋を見つけた。
荒瀬川の水だ。
その筋を追うように川を下る。
途中、汐入の激しい濁り水が荒瀬の水にぶつかり表層を覆うが、底の流れはクリアな荒瀬の水のままだ。

そこから下は、汐入が運んだ泥がボトムをヌカらせて進めない。
それはおれが定点と呼ぶそのピンの少しだけ上だ。
ルアーを入れてノック。
この宿の主は今は留守。
留守番は可愛いセイゴ。

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いや、今夜はやっぱり浸からずに川を眺めていたいや。
装備もタックルもそのままで、堤防に上がりもう1度座り込んだ。
今度はちゃんとライトで糞が落ちてないか確認して(笑)

嗚呼…こう言う時間がもっと欲しい…
明日は釣竿は持たずに、ライトだけ持って魚釣りに来よう。
竿振るだけが魚釣りじゃない。





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