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上宮則幸

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白く薄ぼんやりと光る

先日のこと


干潮潮止まり前の緩い流れにスネコンを乗せてやる。
ゆっくりブレイクに対して斜めに通すためにややダウンに入れてデッカい鱸を捕るはずだった、誇大魚さんの目の前でバラしたヤツを。

水面は油のように穏やかにたゆたう。

導流提の影を後ろに、沖へ沖へとその定点に向かう途中で、向こうに見える電照板の、海岸線に延びる国道の道路状況を知らせるそいつの灯りの下に、白く薄ぼんやりと光るものがあるのを見つけた。
おれからの距離はおよそ400mほどあろうか。
それが何かは判然とはしない。
イメージ的には夜光塗料を塗ったバレーボールぐらいの球体みたいな感じか?

そいつが存在する位置は河口磯際でおれの進行方向の右斜め前。
今夜腰を据える定点に向かう間中、視界に入っていた。
確かに何かあるにはちがいないんだが正体がわからず、ただ、わからないからこそ不気味で、あまりいい心地はしない。

そうこうしていると定点に着いた。
暫く沖の瀬に砕ける波の位置を確かめる。
予想通りの流れがブレイクを斜めに掠めている。
撃ち込むべき、最も効率よくブレイク周辺を流せるアングルや距離は掴めている。
鱸が居れば食うはず。

ロッドを引き絞るようにしならせて迷う事なくスネコンを射出。
リールのラインをリリースする瞬間に不意に右手のあの白く薄ぼんやりと光るものが目に入ったように思った。
おれは若干動揺するも、委細かまわずリールはラインを吐き出す。
正確に着水点にスネコンをプレゼントするために意識をサミングに集中する。
上手く行った。
スネコンを流しながらゆっくりと沈める。
S字を描かないスピード域のスネコンはたどたどしく尻を振るが、何かのひょうしに横方向に大きくスイングする内部ウエイトが片側に偏ってしまい、斜めを向いたままフリーズして流れを横切る。
そして、ここ!という場所でロッドティップでシャッシャッとシャクってやるとスネコンはダートしながら急浮上する。
普通に巻いてワイドなS字で食う事も多いが、渋い時はおれはこのフリーズ→ダート急浮上で好釣果を得ている。
今夜もこれで食わすつもりだ。
いつものように徐々におれの感覚は鋭敏になり、意識は流れに同調していく。

流れを斜めに横切るスネコンがドダウンに流れ着き、素早く回収、再び同じラインを通すべくロッドをしならせる。

不意にまたあの光が視界に入った。
ところがだ、その位置が先程よりうんと左側、つまり下流側に移動している!
そして明らかに川岸から離れて流芯に近寄った。
海岸線を通る国道際に立てられた電照板との位置関係を見ればそれは明らかだ。

なんだありゃ?
恐怖心、不安、驚き、動揺…様々な感情がいきなり噴き出して、釣りに向かう気が一気に失せた。
急いでスネコンを回収して、その白く薄ぼんやりと光るものに見入った。

確かに動いている。
ゆっくりゆっくりと。
人かもしれない?
いや、あの位置は人は歩けない。
深過ぎる。
何かの発光する浮遊物か?

300mほど向こうにいた謎の光はやがて河口沖のサンドバー際までやってきてその波打ち際を伝って移動を始めた。
どんどんこちらに近寄ってくる。

その光はサンドバーのこちら側の端で止まった。
おれからの距離はおよそ70mほどか?
しかし、そこまで来てそれは暫く動かなくなった。

おれは闇に目をこらして必死にそれを見ようとしたが、新月の夜にその距離では到底可能な話しじゃない。
心臓が爆発しそうなほどに胸が高鳴る。

10分も経っただろうか?
微動だにしなかった光が再びゆっくりゆっくりと来た道を引き返すようにサンドバーの波打ち際を対岸に向け動き始めた。

徐々に不安が遠退いた。
少し冷静になると、既に干潮潮止まり時間を20分ほど過ぎているのに気付く。
あれはやはり何かの浮遊物だと自分に言い聞かせる。
何かしら発光する浮遊物が下げの最後の流れに乗り、ゆっくりと下流に流されたが、今は上げの一番潮で押し戻されているというのは理にかなった考えで、浮遊物の正体は判然としないけれども、所詮は浮遊物であって、幽霊や人ではないと言う考えが確信になった。

ホッとした(笑)
また、ばけおがおれに会いに来たんじゃないかと恐れていたんだ(笑)

かなり長い時間おれは固まっていたからもうとっくに時合いが終わってしまった。

「あ~あ…」
釣果は残念だが、まぁ、助かった~と言った心境で、リラックスするために再びキャストを再回。
スネコンはもう思い通りに流せない。
他のシンペンに変えて気晴らしにキャストを繰り返す。
もちろん釣れない。

何の気も無しに、ふとあの光を探す。
光はサンドバー中ほどから少し方向転換したらしく川のド真ん中あたりの少し上流。
ゆっくりゆっくりと上流に向けて移動している。

また少し不安になる。
なぜなら、その位置はまだ下げの流れが残っているはず。
圧しの強い肝属の水はどこかにいつでも捌け口があるんだ。
経験上、このタイミングではちょうどあの場所にその筋が出る。
そこを遡行できるはずがない。
しかし、あの光はゆっくりゆっくり遡行している。

人なのか?
いや、あの筋はこの夜の潮位では深くて歩けるはずがない。
再び恐怖心が首をもたげる。

その光の進行方向には、あの電照板の灯りが水面に映っている。
静かな水面にオレンジ色の灯りが落ちている。
白く薄ぼんやりと光るものがもうすぐその水面の灯りに差し掛かる。

灯りの中を人影が通過するのが見えた。

そのままその光るものは遡行しながら対岸に徐々に近づき、導流提の先端より少し上流のテトラポットの際辺りで方向転換して下流側に移動を始めた。

人なのか?
本当に人なのか?

頭ん中はパニクり「こっち来んな!」を小さく連呼する。
だが、そいつはやっと見つかった目的地への道を急ぐようにこっちに真っ直ぐ向かってくる。
今でのような浮遊物と見紛うたどたどしさではなく、まるっきり何かしら意志を持って進んでいるように見える。
近づくに連れ、やつの速度は増すように感じる。

おれは逃げた。
背中を向けて摺り足で。
このエリアにはエイの恐怖もある。
早足で歩くわけなもいかない。
振り返る。
やつは更に速度を上げて近付いていた。
何者かはわからないそいつが恐ろしくてたまらないんだが、背中を向けて目を離した隙にすぐ背後まで迫られそうな気がして、後ろ向きでそいつの動きを見ながら歩くことにした。

この時おれは先日もらった御守りとお清めの塩をインナーダウンの胸ポケットに入れて来ているのを思い出した。
急いで塩を手に取り我が身に頭から振り掛け、残りを辺りの水面にぶちまけた。
そして御守りを握りつぶしそうなほどきつく握り、光から目を放さぬように後退した。
この時、おれは光に異常な恐怖心を抱きながらも不思議と身体が熱く感じた。
恐怖にガタガタ震えるとか言うけど、何故だか汗だくになっていた。

その白く薄ぼんやりと光るものは20mほどの距離まで近づいた。
男女の区別はつかない。
何やら白い服を着ている。
ダバは履いてない。
人の形はなんとか確認できるが、人なのか?幽霊なのか?判然とはしない。
今まで数回、幽霊を見たり、話しかけられたりした経験はあるが、そいつが目の前で消えてしまったりしない限り、おれにはそれが幽霊だとはっきり判らないんだ。

もうおれも逃げるのは諦めてしまった。
とにかく御守りを握りしめる事しかできない。

ところが、そいつはそれ以上近付こうとはしない。
思い切って話しかけようかとも思ったが、以前幽霊と知らずに会話を交わして他の霊を呼ばれた事もあるので、不用意な事はしない。
相手の顔のディテールは見えないんだが、じっとこちらを見つめているのはなんとなくわかる。
おれも仕方なく相手を見つめていた。

どれくらい時間が経っただろう、多分3分ぐらいだったんじゃないだろうか?そいつが振り返るような素振りをしたかと思ったら、忽然と音も無く姿を消した。
あの白く薄ぼんやりと光るものはもう見えない。

呆気にとられておれも茫然としてしまった。

どうすべ?と思ったが、まぁとりあえずその立ち位置から釣りを再開した(笑)
そしたら第一投目でヒット!

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先日貼った画像だけど、実はそう言うシチュエーションでキャッチした魚。

暫くそのまま投げていると友人から入電。
今から来ると言う。
おれももう少し釣りしたいから、心強い!
しかし、今あった事は何も言わない(笑)
友人が到着してから清めの塩を渡して、全て話した。
さすがに怖がりの友人は恐怖心で釣りどころじゃない様子だ。
小一時間振ったところで釣りを止めることにした。



まぁ今回も何も害はなかったから良かったんだが、同じように浸かるニョロニョロ漁師さん達からは「足を引っ張らて溺れた」とか「足場から落とされて負傷した」とか聞いたこともあるから、そんな災難勘弁してほしいよな。

お触りはだめよ(笑)






















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