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古賀 亮介‐snif

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風は今、向かい風
もはや風速何メートルとか、そんな事はどうでもいいくらい吹いていて、
僕は飛ばされそうな帽子をカバンに折りたたんで仕舞う。

この日、磯を打つ予定で、年に何回も履く事のない磯スパイクに、浮力体入りのライフジャケット。まともに立っても居られないから、低姿勢で狙いを定める。

沖目に見える磯では、同行の3人がヒラを撃っている。
何やら慌ただしいが、遠すぎてその様子まではよくわからない。

きっと時合いはもう一度訪れる。

防波堤に姿勢を低く構える僕の視界に映る海面も、
先程までの風に向かう潮流が反転して、
滞留していた潮目が反転して、再度足元に当たりだした。

時は今。

咥え煙草を携帯灰皿に突っ込んで、
それをポケットに仕舞い、先ほどの続きを始める。

愛刀のショアマダイロッドにPEは0.8号、リーダーは16lb。
そしてその先にはメタルマル28gレッドゴールド。

分厚い風を突き破って70m程沖目に差し込んで、着底から砂地のラインを一低速に。
時折緩急をつける程度に真っ直ぐスローに引っ張って、
ラインのテンションで潮流変化を感じる地点まで。


潮のヨレでグッと竿先が微妙に重くなった。それが合図だ。
ヤツの待つピンはココ。

そこからハイピッチショートジャークで追い込まれたカタクチが狂ったように。
ほぼボトムから、急激に水面近くまで急上昇させて一気にフリーで落とす。

と、同時に海面の白波に交じって水面が盛り上がり、
鳥でも突っ込んだかのような水面爆発。

フリーに落としているはずなのだが沈まない。
そっと糸ふけを取ると微かな重み。
ラインテンションを手探りで戻し。反射的に刺しに行く。

ズドン!!

その刹那、ロッドはバットまで完全に絞り込まれ、ほぼフルロックにしているドラグがジーィ。
そこから緩やかに、そしてひどく自然に、
ライン放出のスピードが上がる。どんどん上がる。
まるで何の抵抗も無いように、彼はボトムにタッチしてしまった。

『しまった。これはフッキングミスだ。』

そう思ったと同時に、敗北を自覚した。
起こしてはいけないものを起こしてしまったのだと。

そのまま堤防基礎の根に張り付いた彼を、
竿先や糸鳴りで、くすぐって引っぺがして沖を向けて泳がせる。

しかしなぜだろう。優しくソフトに引きはがしたはずなのに、
突進は掛けた瞬間の突進となんら変わらない。

それは突進というより、王者の遊泳。
ランというより散歩に近いような感覚だった。

そのまま15mほど沖に進んでは止まる。
その度にくすぐって動かすのだけど、一向に近寄る気配がない。

このままではスプール空にされて終わる。
100mほどラインを出された時点でもどうにも寄せれず、
反撃の機を伺っているところで、突如ラインテンションが抜けてしまった。
リーダーは先端5センチがザラザラ。メインラインは無傷。
歯ズレだろう。

普段よりタックルのパワーをワンランク上げたのは、多分アイツが居る気がしたからなのだけど、結果的に、その程度の浅知恵は軽くあしらわれてしまった。






※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 







ホームエリアは十分な水温に達しているにも関わらず、
海況は相変わらず生月から手前にベイトがイマイチ少ない四月中旬。

不意に予定が空いてじっくり海と向き合う時間がとれたので、
諸々のテスト品を抱えて南西方向へ。

しかし不運にも当日は西から台風並みの荒れ模様、
マトモに釣りの出来る場所を探すのすら苦労する程だった。

現着後、予定していたピンは当然立てず、
航空写真から目星をつけていた場所もその周辺すら底荒れでキビシイ状況。
同行していたtommyさん、彩さん、genくんと、現地の方の協力を得て、
なんとか釣りになる場所へたどり着いた。感謝です(*´ω`*)


移動した先は島嶼部の水道絡み。
同行の3人は外洋向きの地磯にヒラ捜し。
ウェットスタイルじゃないとあの中はちょっと厳しい。

そしてそれ以上に僕はどうも、
そのインサイドの漁港が気になるので単独堤防捜査。
到着時は流れが風とぶつかっていて、微妙な印象。
あと小一時間もすれば下げはじめて何かあるかな。。。程度の読み。

ワインドとジグでとりあえずの地形調査を済ます。
オマケのカサゴさん達がポロポロ。
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さぁ、そろそろってところで風向きが変わってきて、
立ち位置の堤防に強い向かい風。
潮も上げ止まったと同時に潮流が変わり、強い流れが風に同調してきた。

これはイケるかもしれない。

初見の場所であるが、勘が働く。
打っているピンの周りにベイトが差していれば、
今まさに、僕の足元に集まりだす頃合いだろう。


ここで持ち合わせたPEタックル2本のどちらとも、
少し消耗していたリーダーを入れ替えて新しくした。

焦ることはない。
周囲のベイトが集中し、外洋からの舞台にくっついてターゲットが現れる
それは多分、もう10分くらい後だろうから。

その時間でじっくり丁寧に準備をして、まずは手前から。
手始めにフォルテンの20gを、本流より一段上のシャロー帯で這わせてみる。

本式のスピニングスローってやつだ。
ショートピッチで砂地のボトムをつついていると・・・
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マゴチ42cmくらい。

このままフラットが集まるか・・・とも思ったけど、
ここまで条件の揃いきった場面で、やりたい釣りはもう少し違う釣り。

今度は本流に差し込むように、フォルテンを入れる。
しっかり着底させたら、今度はワンピッチ分ボトムを切って、加速させて表~中層までハイピッチで上げてみる。
これを何度か繰り返すと、カッ、カカッという小さなアタリが出る。
しかし乗せることができず、トレブルを装着するも、どんどん強さを増す風と流れに、ジグの存在感がほとんどわからないレベルまで消されてしまった。

代わりに入れたナレージ65は、爆風過ぎてレンジがズレちゃってカサゴがポツポツ。

こんな時は、もう少しオートマチックに魚のスイッチを入れてやれるものが良いかな。
そんな理由からメタルマルを選択。
フォールでのスピードと手元への存在感がほしかったので、28g。

足元の堤防付け根から近い順に、ボトムから一気に巻き上げて(2500番のリール15回転くらい)一気にフリーで落とすと、答えがすぐ返ってきた。

玄界灘には少ないオオモンハタ。
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最初の1本目、ネットもない上に足場髙いやら。
抜くには微妙に危ないサイズでワタワタしてたら、
堤防の下側で風に耐えながらイカを探すエギンガーさん運よく発見♪

下に降りれば何とかハンドランディング出来そうな高さ。
魚に空気を吸わせてしっかり浮かせて、
エギンガーさんにお願いして竿を受け取っていただいて自分はダッシュ。

梯子で堤防を降りて、また竿を受け取ってハンドランディング。

いやぁ、ひとりじゃ取れてない魚です。
通りすがりのイカ釣師さん、ありがとうございましたm(_"_)m

そして、2本目、3本目、4本目、と、立て続けに。
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食べた事なかったので、1本だけお持ち帰りさせていただきました♪
あとはリリース(*´ω`*)
アコウとどのくらい違うのか知りたかったので、色々試してみたけど、
捌いて3日熟成させて、じっくり火入れして表面カリッとさせたポワレが絶品でした。
刺身はアコウの勝ちですな。

その後、とんでもないのも1発掛けたんだけど、冒頭のやり取り。
こちらは獲れず。まだまだだなぁ。精進します。

デイゲームのタックルデータ
rod   コータック86SW(改)
reel  13イージス2506
line  PE0.8号+フロロ4号
baits フォルテン20g、ナレージ65、メタルマル28g




夜は夜で、ロッドのテストに没頭。
豆アジとか、ミナミハタンポで微細なアタリを掛けつつ、バランス見つつ。
それもだいぶ飽きてきたので、気分転換で強度テスト。

足元になんかデカいのが何本か居たので、ちょいとつつく。
1本目のハチマルくらいのヒラは20分強時間をかけてゆっくり寄せるも、最後の最後で極細の針が折れて、オートリリースゴメンナサイorz

フックの破損は、掛け所の問題と、20分という長時間、限界の負荷を掛け続けたせい。
完全にラインスペックオーバーな魚と対峙して、ラインブレイクさせないタックル強度とバランスの確認。このくらいの事をしてみると、竿の出来不出来は非常によくわかる。

ロッドの修正点もしっかり見えたので、
それを補うやり取りの仕方までをきっちりとシミュレーションして掛けた2本目。
同じ轍は踏まぬぞと、フックを1段階強い尺ヘッドDに替えて、

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ファイトタイムも6分くらいですかね。
バットをしっかりと曲げてリールファイト。
しっかり沖目に出して少し消耗させてから、足元に向けて泳がせてやればすんなりネットイン。
ヒラとマルの体力差、けっこうデカいですね。
最初のヒラはかなりウエイトも乗っていたのもあって、
3回この行程をやらされた結果フックを折られました(^^;
修行が足りません。

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タックルデータ
rod   mmcプロト
reel イージス2004
line エステル0.3号+フロロ1号
baits JH…JAZZ尺D1.5g+ガルプマイクロクローラー4in

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