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▼ 三面川水系死亡遊戯 #3
- ジャンル:日記/一般
さてさて、三面川水系死亡遊戯の完結編です。
原稿には起承転結を持って書くようにしているんですが、
今回が‘転結’部分です。
正に事態は訳のわからん方向へ転がり始めます。
さて目の前に現れた大滝。
いかにも大イワナが出そうな滝壺に二人でウハウハ言いながらストーキング状態で接近します。
そこで視界に横切る蛍光色。
「?」
なんとそこには先行して入っていたパーティの様子。
ヘルメットに蛍光色のライジャケ姿から見て、シャワークライミングをしているっぽい。
そしていきなり滝壷へドボンしスイムしてこっちへやってくるではないか。
「・・・。潰れたな」
「・・・。ここまで来たのに」
そしてそのパーティの話を聞くと、我々が本命にしていた某○×沢と某○×滝でしこたま泳いできたという。
しかもこの大滝から先はほとんどがスイムによる水線突破ばかりで、ヘツリや高巻きはまったくできないらしい。
ムムム。これ以上の遡行は不可能か・・・。
時間はすでに5時。
テン場(野営地)も見つけないとまずい時間だ。
とりあえずこの日はここで釣りを終了し、テン場を探すことになる。
しかしだ・・・。
この強烈なゴルジュの中、どこにテン場があるというのか。
そもそも源流地帯はちょっとした雨でも大増水となる。
ましてやゴルジュ帯(両岸が切り立った深い岩壁)で増水すると一気に5m以上水嵩が増す危険地帯だ。
当然、気付いてあわてて登ろうとしても垂直に近い岩壁。
逃走経路が無い恐ろしい場所である。
沢登りの本を見ると水面から10m以上ある場所でテン場を確保するのが望ましいという。
「10mって・・・」
探し回った挙句、そんな場所は確保できないので、少し下流の多少川幅が広くなる場所へ行ってみる。
すると水面から6~7mのところに岩場を見つけた。
「ここしかねーな」
ってことで。
岩の表面はゴツゴツ。
そして滑り落ちそうな傾斜角。
一応草を刈って敷き詰めるが、‘焼け石に水’とはこのこと。
とても疲労が取れる快適な睡眠は期待できそうもない。
カインズホームで買ったブルーシートをタープとして張ってみるが、なんとも貧乏臭い感じである。
タープモドキを設置した後にはお食事の用意だ。
ところがガスバーナーとコッヘルを取り出して炊き込みご飯の用意を始めると一気にアブ共が大集結!!!
ジッとしていると容赦なくブスブスと刺されるクソ地獄!!!!
ガスバーナーの熱に寄って来るのだろうか?
まったくサイドワインダーミサイルみてぇなヤツらだ。
二人でコッヘルのフタを持ちブンブン振り回すと一振りで5~6匹ヒット。
二人の周りはアッと言う間に死骸の山だ。
そんな格闘と続けること30分。
飯が炊けて来る頃には夜の帳が降り、ようやくアブアタックが収まったのである。
「フゥ。ようやく落ち着けるな」
「ゆっくりディナータイムにしましょう」
ヘッドライトを点灯し、五島のアゴ出汁に宮崎の炭火焼き地鶏で炊いた飯を覗き込む。
プワ~ンと漂う超イイ匂い。
しかし湯気が漂う炊き込みご飯を覗くとギョっとした!!!
ヘッドライトに寄ってきた無数の羽アリが炊き込みご飯にジャンジャカ飛び込んでいるのである。
「うぎゃぁあああ~~!!飯がぁ~~!!!オレ達の飯がぁ~~!!!!」
羽アリの飛び込む前に必死で炊き込みご飯をかきこむ二人。
ゆっくりとディナーなんて言ったヤツ、誰だ??
まったく落ち着くヒマなどありゃしない。
2分で飯を食い、コーヒーを沸かすものの事態はまったく好転しない。
コーヒーはネットを被ったまま飲み、ネットをフィルター代わりとして飲んだ。
「・・・」
なんて落ち着かない夜なんだ・・・。
空は満天の星空なのに。
ロクに薪になるようなものも無いので焚き火もできない。
しゃべれば口の中に羽アリが飛び込んでくる。
もう寝るしかない。
して、寝床へ入ってみる。
「ギャアァァアア~~!!!」
首筋に感じるムニュリとした感触。
なんだこれは???
ムニュリとした感触の所を見やると、巨大なガマガエルが二匹ビヨヨヨ~~ンと顔面20cmのところで跳ねる!!!!
「はぁはぁはぁ・・・。まさか一晩中こんな調子なのか?」
読者のみなさんは気付いていると思うが、まったく写真を撮る余裕なぞない。
マットレスとシュラフには入っているものの背中感触は極悪。
それどころか絶妙なる下り坂の岩盤なので、30分おきに体制を立て直さないとズルリズルリと滑って落ちてしまうのである。
しかもタープの天井は眼前5cmまで迫り、蒸れに蒸れて実にうっとうしい。
時に変な動物の泣き声がして恐ろしいことはなはだしい。
ちょっと変な感触がするだけでヒルに血を吸われているのではないかという疑心。
あ~~落ち着かない落ち着かない落ち着かない!!!
寝れば寝ようとするほどギラギラしてきて目が冴える一方だ。
しかし、昼間の疲れも溜まっているせいか、夜11時頃にはウトウト。
しかし30分おきに体が斜面をズリ落ちるので、そのたびにマットレスと寝袋を上へとズリ上げる。
そして、夜1時頃。
「ううぅぅ・・・寒い。寒いぃ~~」
目を開けると眼前30cmのところでジェネラルが青い唇をしてガタガタ震えているではないか。
ヤツは荷物軽量化のためにマットレスも寝袋も持参していないのである。
見ればビシャビシャのパンツに靴を履いたまま。
夏とはいえこりゃ寒いだろう。
何をするのかと思いきやいきなりゴミ袋を履き、着込むジェネラル。
ブルーシートに黒いゴミ袋・・・。
これってまるでアレだよなぁ。
さて4時を過ぎると空が白み始める。
なんだかヤ予感・・・は的中し、再びアブ攻撃が始まったのである。
ブルーシートから飛び出て、再びコッヘルのフタを振り回す二人。
いったいなんなんだ!オレたちゃマンダムな休日を大自然で過ごしたいだけだったのにぃ~~~!!!!
とりあえずテン場の回りで早朝のイワナ釣りをしたあと早々に撤収することにしたのである。
しか~しである。
入渓ポイントの沢から山へと入ったのであるが、ちっとも道が見当たらないのである。
仕方なく川と平行に斜面を藪漕ぎ。
5時間以上かけてようやく山小屋地点まで帰還したのである。
もう腹減って死にそうなのだが、昨日のアブ攻撃がイヤなので、レトルトカレーをそのままチュウチュウ吸って昼飯。
セブンの100円レトルトカレーなのだが、こんな美味いカレーは食ったことがない!!!
っと感じるほど絶品なのである。
(帰って家で食べるとあまり大したことはない)
さらに駐車場までの道のりはグダグダ状態である。
30分おきに休憩し、アブを叩きコーラが飲みたいだのラーメン食いたいだの話は食い物ばかりだ。
そしてついに下山を果たした二人は村上市内の人気ラーメン店へ。
暑い・・・実に暑い。
「なんでこんなに混んでるだよ!!」
ブチ切れそうになりながら整然と並ぶREDとジェネラル。
二人からただよう超汗臭い匂いに並ぶ客も顔をしかめる。
ガマンだガマン・・・。
ホッする煮干の香り。
あっさりとしたラーメンは二人の心に打ち響く味だった。
「旨えなぁ~ジェネラル!」
「いやぁ~最高ッス!!柔らかい麺が荒れた胃に最高ッス♪」
普段硬麺派の二人も優しい味にホッとしたのだった。
食欲が満たされるとモリモリ沸いてくるのは性欲で無く、なぜか釣り欲!!
燃えるような釣り欲は留まることを知らないのである。
夕方にはまた三面川水系の支流へと向かう。
共に戦う釣友と魚がいる限り、我々は戦場へと戻るのである!!!
しかし相変わらずアブがすげぇッス・・・。
ふと思うのだが、ここ数年行ったことも見たことも無いみたこともない川や磯ばかりに惹かれている。
ロクすっぽ情報を集めず、地図だけ睨めっこしてポイントを開拓するのが好きらしい自分。
気分はさながら財宝を探し当てる‘宝探し’のようでゾクゾクしてしまう。
加えて言えば地磯歩きや山歩き、野営も釣りを楽しむ調味料として欠かせないものになっているのだ。
これからもこんな『ミクスチャーフィッシング』を楽しんで行こうと思う次第である。
原稿には起承転結を持って書くようにしているんですが、
今回が‘転結’部分です。
正に事態は訳のわからん方向へ転がり始めます。
さて目の前に現れた大滝。
いかにも大イワナが出そうな滝壺に二人でウハウハ言いながらストーキング状態で接近します。
そこで視界に横切る蛍光色。
「?」
なんとそこには先行して入っていたパーティの様子。
ヘルメットに蛍光色のライジャケ姿から見て、シャワークライミングをしているっぽい。
そしていきなり滝壷へドボンしスイムしてこっちへやってくるではないか。
「・・・。潰れたな」
「・・・。ここまで来たのに」
そしてそのパーティの話を聞くと、我々が本命にしていた某○×沢と某○×滝でしこたま泳いできたという。
しかもこの大滝から先はほとんどがスイムによる水線突破ばかりで、ヘツリや高巻きはまったくできないらしい。
ムムム。これ以上の遡行は不可能か・・・。
時間はすでに5時。
テン場(野営地)も見つけないとまずい時間だ。
とりあえずこの日はここで釣りを終了し、テン場を探すことになる。
しかしだ・・・。
この強烈なゴルジュの中、どこにテン場があるというのか。
そもそも源流地帯はちょっとした雨でも大増水となる。
ましてやゴルジュ帯(両岸が切り立った深い岩壁)で増水すると一気に5m以上水嵩が増す危険地帯だ。
当然、気付いてあわてて登ろうとしても垂直に近い岩壁。
逃走経路が無い恐ろしい場所である。
沢登りの本を見ると水面から10m以上ある場所でテン場を確保するのが望ましいという。
「10mって・・・」
探し回った挙句、そんな場所は確保できないので、少し下流の多少川幅が広くなる場所へ行ってみる。
すると水面から6~7mのところに岩場を見つけた。
「ここしかねーな」
ってことで。
岩の表面はゴツゴツ。
そして滑り落ちそうな傾斜角。
一応草を刈って敷き詰めるが、‘焼け石に水’とはこのこと。
とても疲労が取れる快適な睡眠は期待できそうもない。
カインズホームで買ったブルーシートをタープとして張ってみるが、なんとも貧乏臭い感じである。
タープモドキを設置した後にはお食事の用意だ。
ところがガスバーナーとコッヘルを取り出して炊き込みご飯の用意を始めると一気にアブ共が大集結!!!
ジッとしていると容赦なくブスブスと刺されるクソ地獄!!!!
ガスバーナーの熱に寄って来るのだろうか?
まったくサイドワインダーミサイルみてぇなヤツらだ。
二人でコッヘルのフタを持ちブンブン振り回すと一振りで5~6匹ヒット。
二人の周りはアッと言う間に死骸の山だ。
そんな格闘と続けること30分。
飯が炊けて来る頃には夜の帳が降り、ようやくアブアタックが収まったのである。
「フゥ。ようやく落ち着けるな」
「ゆっくりディナータイムにしましょう」
ヘッドライトを点灯し、五島のアゴ出汁に宮崎の炭火焼き地鶏で炊いた飯を覗き込む。
プワ~ンと漂う超イイ匂い。
しかし湯気が漂う炊き込みご飯を覗くとギョっとした!!!
ヘッドライトに寄ってきた無数の羽アリが炊き込みご飯にジャンジャカ飛び込んでいるのである。
「うぎゃぁあああ~~!!飯がぁ~~!!!オレ達の飯がぁ~~!!!!」
羽アリの飛び込む前に必死で炊き込みご飯をかきこむ二人。
ゆっくりとディナーなんて言ったヤツ、誰だ??
まったく落ち着くヒマなどありゃしない。
2分で飯を食い、コーヒーを沸かすものの事態はまったく好転しない。
コーヒーはネットを被ったまま飲み、ネットをフィルター代わりとして飲んだ。
「・・・」
なんて落ち着かない夜なんだ・・・。
空は満天の星空なのに。
ロクに薪になるようなものも無いので焚き火もできない。
しゃべれば口の中に羽アリが飛び込んでくる。
もう寝るしかない。
して、寝床へ入ってみる。
「ギャアァァアア~~!!!」
首筋に感じるムニュリとした感触。
なんだこれは???
ムニュリとした感触の所を見やると、巨大なガマガエルが二匹ビヨヨヨ~~ンと顔面20cmのところで跳ねる!!!!
「はぁはぁはぁ・・・。まさか一晩中こんな調子なのか?」
読者のみなさんは気付いていると思うが、まったく写真を撮る余裕なぞない。
マットレスとシュラフには入っているものの背中感触は極悪。
それどころか絶妙なる下り坂の岩盤なので、30分おきに体制を立て直さないとズルリズルリと滑って落ちてしまうのである。
しかもタープの天井は眼前5cmまで迫り、蒸れに蒸れて実にうっとうしい。
時に変な動物の泣き声がして恐ろしいことはなはだしい。
ちょっと変な感触がするだけでヒルに血を吸われているのではないかという疑心。
あ~~落ち着かない落ち着かない落ち着かない!!!
寝れば寝ようとするほどギラギラしてきて目が冴える一方だ。
しかし、昼間の疲れも溜まっているせいか、夜11時頃にはウトウト。
しかし30分おきに体が斜面をズリ落ちるので、そのたびにマットレスと寝袋を上へとズリ上げる。
そして、夜1時頃。
「ううぅぅ・・・寒い。寒いぃ~~」
目を開けると眼前30cmのところでジェネラルが青い唇をしてガタガタ震えているではないか。
ヤツは荷物軽量化のためにマットレスも寝袋も持参していないのである。
見ればビシャビシャのパンツに靴を履いたまま。
夏とはいえこりゃ寒いだろう。
何をするのかと思いきやいきなりゴミ袋を履き、着込むジェネラル。
ブルーシートに黒いゴミ袋・・・。
これってまるでアレだよなぁ。
さて4時を過ぎると空が白み始める。
なんだかヤ予感・・・は的中し、再びアブ攻撃が始まったのである。
ブルーシートから飛び出て、再びコッヘルのフタを振り回す二人。
いったいなんなんだ!オレたちゃマンダムな休日を大自然で過ごしたいだけだったのにぃ~~~!!!!
とりあえずテン場の回りで早朝のイワナ釣りをしたあと早々に撤収することにしたのである。
しか~しである。
入渓ポイントの沢から山へと入ったのであるが、ちっとも道が見当たらないのである。
仕方なく川と平行に斜面を藪漕ぎ。
5時間以上かけてようやく山小屋地点まで帰還したのである。
もう腹減って死にそうなのだが、昨日のアブ攻撃がイヤなので、レトルトカレーをそのままチュウチュウ吸って昼飯。
セブンの100円レトルトカレーなのだが、こんな美味いカレーは食ったことがない!!!
っと感じるほど絶品なのである。
(帰って家で食べるとあまり大したことはない)
さらに駐車場までの道のりはグダグダ状態である。
30分おきに休憩し、アブを叩きコーラが飲みたいだのラーメン食いたいだの話は食い物ばかりだ。
そしてついに下山を果たした二人は村上市内の人気ラーメン店へ。
暑い・・・実に暑い。
「なんでこんなに混んでるだよ!!」
ブチ切れそうになりながら整然と並ぶREDとジェネラル。
二人からただよう超汗臭い匂いに並ぶ客も顔をしかめる。
ガマンだガマン・・・。
ホッする煮干の香り。
あっさりとしたラーメンは二人の心に打ち響く味だった。
「旨えなぁ~ジェネラル!」
「いやぁ~最高ッス!!柔らかい麺が荒れた胃に最高ッス♪」
普段硬麺派の二人も優しい味にホッとしたのだった。
食欲が満たされるとモリモリ沸いてくるのは性欲で無く、なぜか釣り欲!!
燃えるような釣り欲は留まることを知らないのである。
夕方にはまた三面川水系の支流へと向かう。
共に戦う釣友と魚がいる限り、我々は戦場へと戻るのである!!!
しかし相変わらずアブがすげぇッス・・・。
ふと思うのだが、ここ数年行ったことも見たことも無いみたこともない川や磯ばかりに惹かれている。
ロクすっぽ情報を集めず、地図だけ睨めっこしてポイントを開拓するのが好きらしい自分。
気分はさながら財宝を探し当てる‘宝探し’のようでゾクゾクしてしまう。
加えて言えば地磯歩きや山歩き、野営も釣りを楽しむ調味料として欠かせないものになっているのだ。
これからもこんな『ミクスチャーフィッシング』を楽しんで行こうと思う次第である。
- 2011年9月1日
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