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難攻不落のモンスターシーバス



 

ルアー開発と釣りに夢中になり、すっかりご無沙汰してたfimoブログ。久しぶりの更新です。

ノースクラフトの生産拠点が海外であるため、その管理を行うため今は香港を中心に活動しているわけですが、やはりルアーの開発やテストも実際のフィールドで行わないと釣具としては完成度の高いものには仕上がりません。

机上の空論とは言いませんが、デスクワークと工場だけでは綺麗な商品は作れても、今この瞬間に釣れるルアーを生み出すことは不可能です。

そこで香港でも実際のフィールドでテストを…と思ってはいましたが、川のない香港でシーバスを手軽にショアから…という場所がなかなか見つからず難儀をしていました。

全くゼロの状態から情報を集め、最初はボートからの釣りでスタートし、最近ようやくまともな釣りができる環境になってきたところです。

それもこれもジェリルやジョーという香港の中でも選りすぐりのアングラーの協力があってこそで、本当にこの2人には感謝しているのですが、ここ1か月密かに狙っていた場所で一つの結果が出たのでようやく重い腰を上げたというわけです(笑)


場所は香港でも比較的シーバスが濃いエリアで、ランカー多発のグッドスポットと話には聞いていました。facebookで友達になったジョーがたまたまそのエリアに住んでいて「いつか時間があったら俺のところに釣りに来い!スペシャルな釣りを体験させてあげるよ」とメッセージをもらっていて、タイミングが合ってついに伺う機会を得たのです。


行って驚いたのは、その場所とはマップにも堂々と掲載される有名な船着き場。すぐ横にバス停があってアクセス良好、と言うより良すぎ(笑)当然ながら、そこは釣り人で一杯(笑)

香港きってのランカースポットというからには、さぞかし秘境的な場所だと想像していたのですが、「え?ここ?」と半ば度肝を抜かれた感じのスタートでした。





 

しかし!船着き場の明かりにベイトは満載。、そして時折スイッチが入るとランカークラスのシーバスがバンバンベイトを追いかける姿が見えるのです!これは竿を振らずにいられないと、すぐさま手持ちのルアーを投入しはじめました!!

キャストすること3時間…

全くアタリがありません…

日本でもベイトが多すぎて魚がルアーに反応しないという経験はあったのですが、これが全くのゼロ!

魚はいっぱいいるんですよ!

奥の手、ファイナルウエポン、秘密兵器とこれまで窮地を救ってくれたアイテムも数々投入しました。トップから中層、ボトム、スローから早巻き、自分が思いつく変化球は全部試したのですが全くダメ。

そこでジョーが一言。

「ここは特別な場所。凄腕を豪語するアングラーもたくさん来たけど、皆答えを得られないまま尻尾巻いて帰ったよ」

それを早く言ってほしかった(笑)


散々手を尽くし半ばあきらめていた頃、ジョーがまた一言。

「もう、そろそろ来るかな」

「え?マジで?」

と思っていた矢先、予告ホームランよろしく、ジョーはその後見事に一発掛けたのです…


この船着き場、下げの時は沖から足元に流れるのですが、その流れが速くなった時にバイトが集中。つまりヒットしても魚を寄せてくると、ドンドン足元に流れが走り、ついには杭をすり抜け内側に魚が入ってしまうというとんでもないトラップが待っているのです。

しかも食ってくる場所が限られていて、比較的自分の立ち位置から近い場所に集中するため、万が一ヒットさせたとしてもほとんどまともにファイトすることは困難…

これは世界有数の難所と言っても過言でないでしょう。


そしてヒットしたモンスターは、ジョーのロッドを極限までしならせ、下へ下へと突っ込み、果ては足元の杭を超え船着き場の内部へと…

悪戦苦闘の末、ラインは杭に擦れまくり、あえなくラインブレイク…

百戦錬磨のジョーでさえ、アドバンテージが取れない。

なんというフィールドだ!!!


しかし、そのジョーのヒットで微かな光を見た自分は、一つのルアーをセレクトしました。それが開発中のマエストロ、あらため「ADRATION」(アドラシオン)…





 

アドラシオンは激戦区において、ランカーに有効なもう一つ下のミドルレンジを攻略するために開発してきた125㎜のフローティングミノーなのですが、コイツは開発テストの段階から、地元フィールドでも数々の伝説を残してきました。

同クラスのアイテムよりハイピッチなウォブリングを発生させ、特に魚はいても食わないという状況下で効果を発揮してきただけに、今回もこれしかないと最後の最後にアドラシオンを選んだのです。

そしてそして、キャストすること3投目。

なんということか、ついにアドラシオンで待望のヒット!!


しかしその直後、恐ろしい力で真下に突っ込んだ怪物は、何一つ自分に与える隙もなく、船着き場の内部へまっしぐら…

ヒットのタイミングが下げの激流であることから、一旦魚にアドバンテージを取られると、もうどうしようもない…

そこで自分もあえなくラインブレイク…


ぜひリベンジを!とアドラシオンをジョーに託し、2日後に送られてきた画像がこれ…



 

 

メーターには少し届きませんでしたが、注目は見事としか言いようのない魚のコンディション…

こんな丸々太ったタイリクをドッグファイトで仕留めるのは至難の業ですよ!!

この日は4発ヒットしたのが全部アドラシオンで、そのうち1本がこの魚だったということでしたが、「もっとアドラシオンないのか?」とジョーは完全に興奮状態。

「明らかに他のルアーとは反応が違った!このルアーは神だ!」とすぐにNORTHCRAFTに入信されました(笑)

その後、もう一度リベンジに行ったのですが潮周りが悪く何もなし。

タイドグラフと睨めっこして3度目のチャレンジとなったのが一昨日の土曜日。

そこでようやく仕留めることができたのが、このランカーシーバスだったというわけです。




 

今回は4バイトが全てアドラシオンでフッキングにまで持ち込めたのは2本。

この魚の前にヒットしたヤツは、前回と同じく何もできずにラインをブチ切られました…

この画像のサイズは何とか獲れたのですが、手も足も出ないアイツはどんだけ??

魚がタイリクだけにメーターオーバーは珍しくないとしても、ひょっとしたら想像を絶する魚の存在も…

その証拠にボイルの音がハンパなく、大きいものになるとアカメに迫る勢いの破壊力。

もしあれがシーバスだとしたら(ちなみに数は希少ですがバラマンディーも存在しています)とんでもないモンスターであることは間違いありません。

ルアー開発はもちろんですが、当面はこの難所詣で眠れぬ日々が続きそうです。


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