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北陸フィッシングショーの開催について


4月3日(日)に開催を予定されている北陸フィッシングショー2011。自分が実行委員長であるという立場から、開催の有無についての問い合わせが多く寄せられています。

開催するにせよ、中止するにせよ、災害時の真っただ中でのタイミングですから、様々な事象を考慮しなくてはなりません。一昨日、昨日と情報を集め、本日の夜に臨時の実行委員会を開き、開催についての最終決定をします。

早くて19日、遅くとも20日までには、公式ホームページで状況をお知らせしたいと思います。

北陸フィッシングショー2011
http://www.hokurikufs.org/


今も原発の動向に関しては引き続き流動的で、被害の少ない地域の方も不安な毎日を過ごしていることと思います。

まだ行方の分からない方々が多数いらっしゃいますし、被災地で苦しい生活を強いられている方も多いと思います。

今回の災害で感じたのは、住まわれている地域や災害の度合いによって、それぞれ考え方や感じ方に差がある、温度差が大きいということです。

経済活動の縮小が見えざる二次的災害になると指摘する有識者も多く、自粛より普段の生活を維持しようという動きも活発化しています。

しかし被災地では全ての我欲を捨て、仕事もそっちのけで支援、救援に尽力される方もいらっしゃいます。

特に重大な災害を受けた地域の周囲に住まわれている方。被災はしているが体に重大な怪我や病気のない方は、今も救助、救援活動をされている。放射能を浴びながら死を覚悟して作業している方々もいる。

その人たちのことを思うとこと、いてもたってもいられない気持ちになります。

これは個人的な意見ですが、今は自粛ではなく、優先順位の高いものから処理をするために必要な静粛であり、やらなくても生活に支障のないことは時が過ぎるまで待ち、今必要なことに注力する。そういう心構えも大切だと思うのです。

もちろん釣具メーカーの立場から言えば、今日からでも皆さんがフィールドに立ち、うちの商品を買って使ってくれることが、会社を継続して経営が成り立つということであり、家族が養しなえることでもあります。

しかしその一方で災害を受けた地域のお店からは当面の仕入れストップでキャンセルも出始めています。他メーカーさんでも同じお話は聞きますが、小売店さんの状況を考えれば致し方ないと理解するしかないと思ってもいます。

当然、この状況が続けば当社も倒産する可能性もありますし、ひいては業界全体が疲弊し成り立たなくなる可能性もありえます。多くのアングラーさん、釣具業界の方々はそれを憂いて、こんな時だからこそ釣りを、買い物を、と応援してくれているのだと思います。

いろいろな考え方があると思います。立場が違えば、同じ人間であっても考え方が変わることもあります。どれが正しいとか、間違っているとか、そういう次元の話しではない。

それぞれが正しいと思える情報を集め、自己の責任で行動しなければならないタイミングに来ているとも言えます。


自分は今、個人的な感情と北陸フィッシングショーの実行委員長としての立場、釣具メーカーとしての立場、その3つの狭間にいます。

自分が何かの決定において矢面に立たされた場合、自分個人の立場、家族の立場、会社の立場、自治体の立場、男として、日本人として・・・特に生命の危険が伴う場合、決断にはいろいろな立場の自分が判断を惑わせます。

災害時の真っただ中にいる今、フィッシングショーを開催することのメリット、デメリット、中止することのメリット、デメリット。

今、自分が思うのは開催することや中止することを決めることではなく、どう動いたら最善の方法になるのか、ということです。

消費者マインドや批判という次元ではなく、どう動いたら最も被災者に役立てるのか・・・

イベント開催がパフォーマンスや自己満足で終わってはいけない、と思う自分がいる。

しかし皆で士気を高め、多くの人に参加、協力してもらわないと災害復興支援も大きな効果を発揮できない。

義援金や救援物資は本当に被災者の役に立つのか?

自分が行った寄付や援助は、本当は自分の心の隙間を埋める、自尊心を損なわないためにやっている自慰行為ではないのか?


いろんなことを自分に問いかけ、友と語りあい、それでも答えは出てこない。

答えなんて、ないのかもしれない。

それでも災害を受けずに、何の不便もなく日常生活を送っている自分がいる。

このギャップに、言葉では言い表せない感情が襲いかかってきます。


今、その中で自分が思うことは、このイベントを災害支援プロジェクトに切り替え、義援金や救援物資の収集で被災地へ少しでも役立てるものにしたい。

しかし、そのためには出展するメーカーさんに足並みを揃え協力してもらう必要があること。なぜなら、北陸フィッシングショーは入場無料であり、運営経費は全てメーカーさんの出展費でまかなわれているためです。

そして一人でも多くの釣り人に集まってもらい、義援金や救援物資を持ち寄ってもらうことです。


本日、7時30分より、金沢で臨時の北陸フィッシングショー実行委員会を開催します。

全てボランティアで構成されているスタッフが集合し、今回のイベント開催について最終の協議を行い、開催の有無を決定します。

但し、未だ処理が収まらない福島原発の状況や、止まない各地での余震を考えると、たとえ開催が決定したとしても、直前までは中止の可能性を含んでいるとお考えください。

皆さんの期待、復興のためにも、北陸フィッシングショーをより良い方向に導いて行きたいと考えております。


皆様のご理解とご協力をお願い致します。






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