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現場からの便り


福島原発の状況、外部電源の復旧に目処がついたということで、ようやく最悪の状況は免れたようです。もちろん、まだまだ安定した状態ではないということで予断は許さないと思いますが、武田教授のブログを見ても、一旦は安心しても良いというレベルに達した模様です。

これからは放出されてしまった放射線の数値や量的な問題に関心を向けて行かなければならない。前回のブログにも書きましたが、様々な憶測や噂が横行する中で、いかに信憑性のある情報を取捨選択し、自分で判断を下していくかが大事な時代になってきました。

直接的な被害を受けていない我々にしても、今後の災害復興支援に関して同様のことが言えると思います。今回は想像を絶する規模と範囲の災害ですから、正しいと思える情報でも、中には間違いもあるという心構えで客観的に判断する冷静さも必要になるでしょう。


今朝、スーパーパティシエの辻口博啓さんから電話がかかってきました。辻口さんとは釣り友達で、北陸フィッシングショーのポスターに友情出演してもらっている、あの人です。

実は先週から被災地の子供達にお菓子を届けたいと準備をしていたのですが、深刻な災害地には宅配便も復旧していないし、自分で持って行くしかないとトラックの手配をしていました。

しかし心配なのは福島原発の放射能漏れ。マスコミの報道やインターネットからの情報で、避難を勧告している地域ではないとしても、もしも自分が行くことになったら、不安がないと言ったら嘘になります。

辻口さんも、そこが一番気がかりで、毎晩毎晩、自分に電話があり、不安や心配を打ち明けていました。

何度も心の葛藤はあったと思いますが、ついに昨夜、お菓子3万個をトラックに積んで東京を発ったのです。

そして今朝、画像と共に1通のメールが届きました。



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「北出さんの気持ちも一緒に運びます」

復興支援に何もできない自分の気持ちを察し、辻口さんがかぶってくれたニットキャップ。

もう涙が止まりません。

山形から宮城県に入り、これから南三陸町を目指し走っているところだと言っていましたが、なんとか無事に被災地の皆さんに届くことを願っています。

そして無事に帰ってきてください。


今朝はもう一人、自分の携帯に電話をくれた人がいました。

宮城在住の当社のプロスタッフ、森田将司さんです。

災害が起こってから4日後くらいに「無事です」とメールを頂いてから、こちらの返信メールに返事がなかったので心配はしていたのですが、安心しました。

仙台のほうもようやく物流関係が動きだし、スーパーやコンビニなども機能しはじめたそうですが、相変わらずガソリンや灯油など燃料関係が少ない状態とのことです。

地震で災害を受け、「住んでいる家にも壁にひびが入ったりはしていますが、なんとか仕事にも行きはじめています」と近況を知らせてくれました。

しかし、救援のため津波を受けた沿岸部に行ってみると言葉を失ったと言います。水が引かず、まだ手をつけられていない状態のところも多く、街から3〜5km走ったところが全くの別世界で、ここが同じ日本とは思えないと言っておりました。

昨日は東北地域に住んでいるプロスタッフ、全員と連絡が取れました。

歌津に在住の石川剛さん。安否確認でも名前が出てこないので、もしや・・・ということも頭を過りましたが昨日会社に電話をくれたのです。

「家も全部流されましたが、家族は無事です。みなさんに無事だと伝えてください」

携帯会社の通信アンテナが流されてしまっているらしく、電話やメールが全く使えない、混線するなどの不具合があったようです。ようやく昨日から携帯が繋がるようになったとのことです。

今は友人宅にお世話になっていると言っておりましたが、波は10m以上あったと当時の緊迫した様子を話してくれました。


もう一人、津波の被害を受けた塩竈に近い利府町に在住の矢口宏さん(矢口塾塾長)。昨日、電話が繋がりました。

矢口さんは災害の後、自分のことは後回しで現場の復旧作業に当られていたようですが、実際の現場では外国人グループによる略奪、窃盗が横行しているという衝撃的な話しも出ていました。津波被害の現場に近いところでは夜間の外出に関しても注意が必要だと言われていました。

おそらく、こういう事態をマスコミが伝えていない背景には、現場への復旧活動に関してボランティアなどの受け入れに遅れが出る可能性があること、また犯罪に関する他からの流入を防ぐという理由が考えられます。

とにかく無事だということで、ひとまず安心しました。


自分がこうして現場のことを伝えていることに関して、どこまで正しいのか、または間違っているのか計り知れない部分があります。

昨日のブログで、災害の復興支援にも「プロ意識」というものを持って、被災地の方々、また災害を受けた人々への気づかい、高い効果を狙う必要性があると言いました。

ただ、正直に言うと、この行為がそれにどう当っているのか、なかなか自分で判断することができません。ですので、もしもこのブログを見ている人で、「おまえ、間違ってるぞ」と思う人がいれば、遠慮なく自分にメッセージを下さい。

そうやって皆でこの災害に向き合い、情報や意見を交換し、力を合わせ復興を進めて行かなければ、そう簡単に今回の災害を乗り切ることはできないと思います。

それほど、今回の災害は広範囲で大きいのです。


何が正解で、何が間違っているか、本当のことを言えば自分にもわかりません。ただ、もがき苦しんでいるだけかもしれません。

自分がやっていることに違和感を感じたら、その時はどうか助言を下さい。










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