【Who Built The Moon？】 imaのフローティングベストのインプレ

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▼ imaのフローティングベストのインプレ

ジャンル:釣り具インプレ
(シーバス, アイマ, ソルト, 宮城)

imaのフローティングベストを約1年弱使用してみたのでインプレあれこれを書いてみようと思います。

ネットだと30000円程でしょうか。セールや販売店によっては26000円程で買えます。

かなりスタイリッシュさを感じさせ、写真で見るぶんには他製品と大差無いように感じますが、実物はよりスマートな印象を受けます。特に他製品と陳列棚に並べられていると購買意欲を刺激されます。

パズデザインのコンプリートⅣに似たデザインです。非常に軽く、薄着で着用しても硬さをさほど感じさせず、擦れて痛くなるような着にくさはありません。RBBのリミテッドⅣよりもかなり軽く疲れ辛いです。

ただしそれはデメリットとトレードオフなので、そこは後述します。内張は肩から背中にかけてメッシュ生地で緩衝材のようなもの(フロート剤？)が入っており柔らかいです。

＊解説

購入時のデフォルトです。腰ベルトの着脱は不可で、購入時のデフォルトは写真右上のimaのポーチと腰ベルトに着いたドリンクホルダーのみになります。股紐は取り外し可能です。着用は腰ベルトと胸ベルトの差し込みバックルと中央のジッパーです。

メインのフロント2つのカンガルーポーチはバレーヒルの薄手のボックスなら二つずつ入りなんなく取り出せます。メイホーのスタンダードなボックスでも二つ入りますが、かなり窮屈になり取り出しずらいです。

ドリンクホルダーは樹脂性のバックル＋ナスカン＋Dカンによる装着で着脱式です。腰ベルトにバックルが左右合わせて２つあるのでドリンクホルダーの移動、またはバックルを使ったポーチ等の増設が可能です。

胸のポーチには２つジッパーがあります。ポーチ自体は撥水仕様で、小雨程度なら中まで浸水することはありません。

外側のジッパー内部のスペースにはメッシュの仕切りがあります。ここにリーダーを入れたりします。

メインのスペースはiPhone8＋タバコとライターを入れられるほどの大きさですが、他社製品同様、割と窮屈でストレスフリーな取り出しとは言い難く最低限のスペースしかありません。また内部にDカンがあるのでラインカッター等を入れることができ便利です。

肩周りはDカンが左右２つずつ合計4つ付いており最大4つほど(付属のポーチ込で)の増設が可能です。

メインのカンガルーポーチの両脇にDカン及びマジックテープバンドがあり、フィッシュグリップやストリンガーなどをコードごと取り付け、テープでガタつきを防止できます。身体へのフィット感を調節するためのコキ(カバンの紐とかに付いてるアレ)の取り扱いは他のベストとほぼ同様なので割愛します。

背面は大きなポーチが１つその上に小物入れが付いているものになります。

大きなポーチには内部にDカンがあり、中綿の無いレインジャケットやフリース程度のミドラーなら折りたたんで入れることができます。小さい方のポケットはフックケースや小さめの菓子パンが入る程度です。

＊総評

デザインの良さはとても素晴らしいと思います。軽くて疲れにくくフィット感もあるので使用している上ではこれ以上無いくらいにストレスフリーです。拡張性やポーチのサイズは他社製品と同程度です。釣り番組に出演するプロが着ていたりするので、「自分もプロと同じものを着れるんだ」というロマンもあるかもしれません。一応ウェーディングでの使用が主軸のベストなのでしょうが、腰ベルトの取り外しができないため磯や山歩きが必要な釣り場には少し動きにくく不向きかもしれません。

軽さを取って生地を薄くしたせいかはたまた寿命設定なのか分かりませんが、耐久性にかなり難があるように感じます。

購入から2ヶ月ほどでフロントのカンガルーポーチのジッパーに付いた取手が千切れたり、デフォルト装備のポーチのナスカンの錆も3ヶ月目から悪化し、今ではとても酷い有様です。ちなみに数回程、パープルマジックでサビ取りしています。

ポーチのナスカンは定期的に水洗いしても錆が発生するので、購入したら直ぐにトップコートを吹いて置くと幾分マシかもしれません。マグネシウムで出来ているのかってぐらい錆が酷く、そもそも、水を被る可能性がある部分がなぜ金属部品(しかも錆びやすい)になっているのか、往年の謎です。ポーチに入れるのはスマホなのでもし無くしたら安くはありませんし生活にも緊急時にも困ります。

メーカーが一体何を考えているのかさっぱりわかりませんが一種のソニータイマー的な物なのかと勘ぐってしまいます。このベストが壊れただけって話ならまだ我慢できますけど、ルアーの方も正直ね…。ビジネスなのも分かりますが、もしそうなら不誠実過ぎるので程々にして欲しいと思います。

ちなみにトップ画のDUOのポーチはフル樹脂なので一切錆とは無縁です。ベストのフロート材にも寿命があるのでその兼ね合いでそういう設計なのかも知れませんがメーカー側の説明が聞いてみたいですね。こういった不信感があるので個人的には救命胴衣としての性能にもあまり信用が持てなかったのが正直なところ。ソルト業界はベストの販促にやたら心血を注いでいますが売っている側がこれではいくら「安全のため」と言われても「消費を加速させるため」としか思えません。

これならいっそのことベスト売るより生命保険でも始めて「釣りするなら生命保険加入必須だ」とか釣りビジョンにでも営業掛ければいいんじゃないのかなと思ってしまいますね。

販売価格が1万円低いRBBのリミテッドⅣは同時期に購入し、同程度使用していますが、全く問題はありません。別途購入のポーチの錆は相変わらず有りますが。

このように、デザインや着用感自体は非常に良いものの、脆弱な仕様になっている印象を受け、高評価を付けたいところではありますが価格の割には正直今ひとつというところです。この上ないほど動きやすく疲れないベストではあります。しかしフィールドにしょっちゅう出るようなベビーユーザーには向かないベストのような気もします。

悪口を書いているようで大変心苦しいのですが、ルアー等の他のグッズに関しても累積した不信感がある以上は厳しい評価を付けざるを得ません。たまたま買ったベストが壊れただけって話なら仕方ないですが、このメーカーはルアーの水漏れとか塗装剥げが酷いしそういった事があると余計に不満がでますね。

いくらデザインが良いとはいえ、ベストも道具ですからパーツが簡単に壊れたりするのは道具として良いとは思えません。何より価格帯が1万円も下回るベストに耐久性で劣るというのはあってはならないと思います。このベストを購入しようとしている方に3万円する価値があるかと聞かれれば、無いと答えます。2万円だったらまだ、仕方ないと納得できたと思いますが。

総評としては非常に高価な割に、ベストとしての性能は他社製品と同等もしくはややそれ以下で、運動性とデザインの良さがこの商品の独自性になるかと思います。