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スズキは何を基準に餌を選ぶのか


どうも!ナオです!
今回も生物ネタ!


今回は魚の餌を選択する基準について。


シーバスは、餌が十分に選べる状況においては、特定の種類の餌ばかりを偏食することはご存知の方も多いかと思います。


我々アングラーはその状況を〇〇パターンなんて名前を付けたりしますよね。
例えば今の時期の東京湾なら、コノシロばかりを捕食するコノシロパターンや、三浦ならトウゴロウイワシばかりを捕食するトウゴロウパターンなどなど。。


ではこのようにシーバスが偏食するベイトは、どのような基準で選択されているのかをご存知のシーバスアングラーは少ないはず。。


実は生物学の中の一つの分野である生態行動学では、この行動の理由がしっかりと定義されているんです!


今日はそんなところを、解説してみたいと思います。




生態行動学


生態行動学とは?
・生態行動学とは、生物の社会行動が自然選択の元でどのように進化してきたか、行動の進化的機能を扱う生物学の一分野である。
・生態行動学では生物の行動を数学的ゲーム理論など)に解析し、構築された仮説は実験やフィールドワークによって検証される。

Wikipediaより抜粋

まぁ相変わらずWikipediaは良く分かりません。笑


簡単に言えば、生態行動学では生物の行動を数学的に解明しよう!という学問であるということです。


この学問の中で、魚の餌選択は、エネルギーの回収効率によって決定されるとされています。そしてその数式は





エネルギーの回収効率=得られるエネルギー/費やす時間






とされています。


ここまでは、いやそんなの当たり前だろ!と思うかもしれませんが、この数式はさらに細かく分かれています。
これを紐解くと、シーバスの餌選択を理解できて凄く面白いんです( ̄▽ ̄)





餌選択の方程式


エネルギーの回収効率

=(餌を探す時間)×(遭遇回数)×(得られるエネルギー)/(餌を探す時間)+(餌の消化時間×遭遇回数)

生態行動学では上の式を用いて、餌のエネルギー回収効率を求めます。

まぁ数学の授業ではないので、詳しくは見ませんが、上の式を簡単に言えば、



・餌を探す時間
すぐに見つかる餌は良い 時間が掛かるのはダメ


・遭遇回数
沢山遭遇できる餌は良い なかなか見つからないのはダメ


・得られるエネルギー
高カロリーな餌は良い 低カロリーな餌はダメ


・消化時間
すぐに消化できる餌は良い 消化に時間がかかる餌はダメ



ということになりますね。
上の条件を満たせば満たすほどに、エネルギーの回収効率が上がり、魚にとって魅力的な餌となる訳です。


まぁあくまで、この数式に当てはめて考えればという話しですけどね。

シーバスの場合、生きた餌を捕まえて食べるんだから、食べようと思っても逃れるかもしれないのに捕食成功率が計算に入っていないですし。



ただ、これを見て、なるほど〜と思う部分もあると思います。



と、ここまでが生物学の知識



各ベイトのエネルギー回収効率を考える




(※ここからの内容は、学術的な根拠や、信用できる実験をした上での発言ではないです。
あくまで、釣りをする中で、僕が個人として感じている内容や今までの経験の中で得た基準での話です。そもそも上の式を構成する要素を、数値として客観的に表すことは困難ですし。ですので、ここからの話は読んだ人の中で各々信憑性を判断して頂ければ幸いです。笑)




上の式の内容に当てはめると、◯◯パターンと呼ばれるようなシーバスの好むベイトは、エネルギー回収効率が高い餌であることが分かります。


例えばバチパターンで知られるバチなら、バチは骨も鱗もないので消化効率は最高ですし、イワシのように回遊してどっかにいってしまう事もなく、決まった時間に沸くので餌を探す時間も短く、遭遇率も高いですよね。


シーバスが好きな落ち鮎も、まず淡水魚なので骨と皮が柔らかく、バチには負けるけど、餌となる魚の中では消化時間はピカイチに短いですね。
またある程度の大きさがあるのでカロリーも多く取れますし、決まった場所で落ちるので遭遇回数も多いですね。


反対にあまり食べられない魚でみると、例えばベラ。
ベラは僕の中では真冬の餌が少ない時期に風や波で接岸したシーバスが漁港で釣れる時に、たまに胃に入ってる印象です。
この魚は、鱗が硬いので、歯を持たないシーバスにとっては消化に時間が掛かるでしょうし、決まったタイミングで大量発生する魚ではないので遭遇回数も少ないです。
なので、例えば仮に近くに他のベイトがいれば(ベラが入ってるシーバスはヒイラギを狙って接岸してる事が多い印象です)、そっちを食べるけど、他に何もいなかったから、エネルギー回収効率が低いベラを食べていたのかな?という判断ができます。


このように、シーバスの餌となる生物を、上の式の、餌を探す時期、遭遇回数、得られるエネルギー、消化時間という4つの要素を元に、自分の中で分類していくとシーバスがその餌をどれくらい食べたいのか?という部分を推察できるようになります。


これが直接釣果に役立つのか?と言われるとわかりませんが、楽しいと思いませんか??笑





実体験談



最後に、僕が釣りをする中で経験したことの中で、シーバスがエネルギー回収効率を考えて餌を選んでいるな!と思った場面を紹介します。


まず一つ目は、高校生の頃、ボートシーバスで横浜の港湾シーバスをやっていた時のこと。


この時は、常夜灯の下にトウゴロウイワシとカタクチイワシが沢山いて、ボイルがでまくっている超好活性状態でした。
食われていたのはカタクチイワシ。


そこで目撃して驚いたのが、、


トウゴロウイワシを捕食したシーバスが、食った瞬間にトウゴロウだったら吐いてたんです!!


カタクチイワシは食べるのに、間違えて?トウゴロウを食べるとすぐに吐くシーバスを何度も見ました。


この状況ではトウゴロウイワシもカタクチイワシもどちらも大量にいて簡単に捕食できるので、上の式の要素に当てはめると、遭遇回数と餌を探す時間は同じです。
2種は見た目は似ていますが、トウゴロウイワシはボラの仲間で体が硬く骨も多い。一方でカタクチイワシは柔らかいですよね。つまり両者は見た目は似ていても消化時間と得られるエネルギーではカタクチイワシが優れているんです。

なので、シーバスは完全に選んでカタクチイワシのみを捕食していました。
もちろん、シーバスが上の式に当てはめて計算して捕食対象を選んでる訳ではないですが、本能として同じ労力で捕食できる餌なら、早く消化できる餌を何度も食べた方がエネルギー回収効率か良いことを知っているんですね。
シーバスって凄い!!



逆に三浦半島でトウゴロウイワシパターンが成立する時期は、他のベイトが少ない冬であること、そしてトウゴロウイワシはいても、数が少ないとパターンとしては成立せず、大量にいることがパターン成立の必須条件である理由も分かると思います。


つまりトウゴロイワシは、消化時間の要素で優れていませんが、遭遇回数と探す時間という要素で他の餌より圧倒的に優れていて、総合的に見てエネルギー回収効率が他の餌より高いとシーバスが判断するのが冬だけなんですね。


やっぱりシーバスって凄い!!!笑




次の体験は、後輩のこーだい君とコノシロについて話していた時のこと。



こーだい「なおさん知ってます?コノシロって冬はルアーに引っかかるけど、夏は体が硬くてルアー投げても全然引っかからないんですよ〜」


これを聞いた時に、コノシロは年中居るのに、シーバスのコノシロパターンが成立するのは何故冬だけなのか?という疑問が解決しました。


つまり上の式の消化時間の要素が冬だけ優れているんです。
(多分、冬は皮下脂肪が増えて柔らかくなるので得られるエネルギーも増えるんだと思います。)



このように、最初に説明した、魚は餌のエネルギー回収効率をもとに餌を選択している。ということを知っているだけで、今まででは気付かなかったことに気付くことができた瞬間でした。



あーー
生物って面白い………
たまらなく面白い……



と感じるのは僕だけでしょうか??
(いやお前だけだろ!!って思ってたらすみません!笑)





どうでしたでしょうか?
次回は何について書こうかな〜


以上です!





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